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文化財 仏像のよこがお
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−第14回−文化財 仏像のよこがお「シンボルとしての牛馬童子像」
世界遺産に登録される熊野古道の箸折峠(はしおりとうげ、田辺市中辺路町)に不思議な姿の石像が安置されています。総高55cm、頭巾をかぶった高位の修験者が、並んだ牛と馬に同時にまたがる姿で、それぞれ表情は愛らしく、熊野古道の… -
−第13回−文化財 仏像のよこがお「童男行者と粉河寺」
童男行者と粉河寺 平安時代末期に描かれた国宝・粉河寺縁起は、粉河寺の本尊の造像と寺院の創建にまつわる縁起と、霊験あらたかな粉河観音が長者の娘の病を治した縁起の二つの物語から構成されています。その前半と後半のそれぞれの物語… -
−第12回−文化財 仏像のよこがお「粉河観音の鞘付き帯と紅袴」
粉河観音の鞘付き帯と紅袴 粉河寺の千手観音は、童子に姿を変えて現れ、願いをかなえる「生身(しょうじん)」の観音として信仰されました。その霊験あらたかな観音の由緒を記した『粉河寺縁起』に、粉河観音独特のある特徴的な姿が語ら… -
−第11回−文化財 仏像のよこがお「霊験あらたかな粉河観音」
霊験あらたかな粉河観音 西国三十三所第3番札所の粉河寺は千手観音を本尊とします。千手観音は11の顔、千本の手、そして手のひらに千の眼があり、あらゆる世界の苦しむ人々を救済する、と『千手陀羅尼(だらに)経』に記されます。千… -
−第10回−文化財 仏像のよこがお「粉河の聖を舳に立てて、乗せて渡さん極楽へ」
粉河の聖を舳に立てて、乗せて渡さん極楽へ 平安時代末期、後白河法皇が「今様(いまよう)」という歌謡を集約した『梁塵秘抄(りょうじんひしょう)』の中に、「大峰聖(ひじり)を舟に乗せ、粉河の聖を舳(へ)に立てて… -
−第9回−文化財 仏像のよこがお「オオウナギとともに立つ観音像」
オオウナギとともに立つ観音像 夏の「土用の丑(うし)の日」にウナギを食べるという文化があります。『万葉集』にも、大伴家持が夏にウナギを食べることを詠んだ歌があるので、滋養強壮の効果は古くから知られていたようです。今回取… -
−第8回−文化財 仏像のよこがお「度重なる難を乗り越えた仏像」
度重なる難を乗り越えた仏像 円福寺愛染明王立像 紀の川市穴伏の円福寺に、珍しい姿の仏像があります。像高52・9cm、江戸時代に作られた愛染明王(あいぜんみょうおう)という仏で、頭上に獅子の顔を表した冠をかぶり、手が6本表… -
−第7回−文化財 仏像のよこがお「疫病平癒の霊験仏」
疫病平癒の霊験仏 薬師如来坐像(薬師寺蔵) 新型コロナウイルス感染症が世界中で広がり、日常生活にも大きく影響を及ぼす未曽有の事態となっています。 歴史的に人間社会は、常に疫病の脅威にさらされ続けてきました。現代の感染症対… -
−第6回−文化財 仏像のよこがお「所蔵者不明の盗難被害仏像」
所蔵者不明の盗難被害仏像 所蔵者不明の阿弥陀如来坐像全体 全国で仏像の盗難被害が発生しています。犯人は、普段から人のいない無住寺院を特に狙っています。オークションサイトの成長による売買方法の多様化・容易化と、骨董(こっと… -
−第5回−文化財 仏像のよこがお「新発見、高野山の歴史を語る神像」
高野名人坐像(左)と丹生明神坐像(大滝丹生神社蔵) 仏の姿を彫像で現すのと同じように、神の姿を彫像で表すことがあります。目にする機会は少ないものの、社殿の中に秘められてきた神の姿「神像」は、人々の信仰と地域がたどってき…