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文化財 仏像のよこがお
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−第60回−文化財 仏像のよこがお「熊野速玉大社の熊野速玉大神坐像」
国宝 熊野速玉大神坐像 紀伊半島の南東部、熊野地方に本宮・新宮・那智山からなる聖地熊野三山があります。今年、世界遺産登録20周年を迎えた熊野三山のうち、熊野川河口部に神域を持つのが新宮・熊野速玉大社です。熊野速玉大社と… -
−第59回−文化財 仏像のよこがお「尾鷲・真巖寺薬師如来坐像と地域史」
真巖寺薬師如来坐像(撮影・提供=瀧川和也さん) 三重県尾鷲市九鬼町、九鬼漁港の集落の最も高いところに曹洞宗の真巖寺があります。九鬼浦はリアス式海岸特有の地形を生かして形成された天然の良港で、水運の重要拠点として江戸時代に… -
−第58回−文化財 仏像のよこがお「回国の造仏僧、宇佐の住人清意」
弘法大師坐像 大日講蔵 仏像を造る工人を「仏師」といいます。飛鳥時代の鞍作止利(くらつくりのとり)、平安時代の定朝、鎌倉時代の運慶や快慶などよく知られた仏師もいますが、名も知れず、人々の祈りの思いに応えて仏像を生み出し… -
−第57回−文化財 仏像のよこがお「よみがえる花園荘龍山寺」
十一面観音像 地蔵寺蔵 高野山の寺領荘園の中で、最初期に設定されたのが花園荘です。高野山南方、奥之院から流れる御殿川(おどがわ)流域周辺の山深い土地ですが、山上仏事で用いる花や樒(しきみ)を供給したことから、その華やか… -
−第56回−文化財 仏像のよこがお「新上西門院供養の千手観音立像」
千手観音立像 細川阿弥陀堂蔵 前回(7月4日号)に続き、高野町細川の八坂神社境内に隣接する阿弥陀堂に安置される仏像について取り上げます。 阿弥陀堂は平安時代後期造像の阿弥陀如来坐(ざ)像を本尊とする三間四面(さんけんし… -
−第55回−文化財 仏像のよこがお「細川阿弥陀堂の阿弥陀如来坐像」
阿弥陀如来坐像 細川阿弥陀堂蔵 高野町細川の八坂神社は、社前を流れる不動谷川の清流に沿って境内が広がり、社殿とともに阿弥陀堂が建ち並んだ神仏習合の景観を残しています。同社の祭神は、現在は素戔鳴命(すさのおのみこと)ですが… -
−第54回−文化財 仏像のよこがお「細川八坂神社の翁系四面」
翁(左上)・三番叟(右上)・父尉(左下)・延命冠者(右下)細川八坂神社蔵 高野町細川の集落にある細川八坂神社の傘鉾(ほこ)祭と使用される鬼面について、当コラムの第45話(2023年8月26日号)で紹介しました。山里の神… -
−第53回−文化財 仏像のよこがお「歓喜寺上品堂の阿弥陀如来坐像」
明恵上人(1173~1232年)ゆかりの有田川町の歓喜寺は、当初は華厳宗寺院でしたが、後に浄土宗へと転宗し、江戸時代の初めに瑞応素川(ずいおうそせん)という僧侶が入山して、伽藍(がらん)の整備に努めました。このコラムの… -
−第52回−文化財 仏像のよこがお「『紀伊国名所図会』高野山図の下絵」
博物館の機能は大別すると「収集」「保管」「展示・教育」「調査研究」に分かれます。その中でも「収集」は資料を意図を持って集め、研究の基盤を作り、展示を構築するための基礎となります。古びたものをからかうような「博物館行き」と… -
−第51回−文化財 仏像のよこがお「交じり合う縁起と信仰を描く」
千手観音像(中)と丹生明神(左)・役行者像(右)(和歌山県立博物館蔵) 粉河寺の本尊千手観音は、生身(しょうじん)の観音として信仰されています。生身とは、仏が生きた体を伴いこの世に現れたことを示し、粉河寺の縁起(漢文縁…