SNSでも要注意! “副業商法”の実態
- 2018/10/11
- フロント特集
狙われています! 主婦や子育て中のママを誘う“副業”にまつわる悪質商法。スマホが主流となった昨今、メールだけでなく、LINE(ライン)やインスタグラムなど、コミュニケーションツールとして使われているSNSで言葉巧みに誘導し、詐欺まがいの契約をさせられるケースが横行しています。その実態を探りました。
「在宅で稼ぐ」「家事や育児の合間に」
投稿者も子育て中のママを装う
「無料でお小遣い稼ぎ」「スマホで簡単ラクラク作業」「空き時間にコピペだけ」…。ツイッターやLINEなどのSNSで、こうした投稿を目にしたことはありませんか?
特に、女性を中心にユーザーが広がるインスタグラムでは、子育て中のママや主婦をターゲットに副業にまつわる悪徳商法が横行。投稿者は、ママであることを装って赤ちゃんの写真などを使い、「銀行に行ったら5万円の入金がありました! たった1週間で5万円が振り込まれたんですよ」などとリアルな投稿をアップ。「興味のある人はDM(ダイレクトメッセージ)をください」や「詳しくはLINEで説明」と個別にコンタクトするよう誘導するのが手口。さらに#(ハッシュタグ)に注目すると、「#副業、#スマホで稼ぐ」といった言葉に加え、「#専業主婦、#ママ、#働くママ、#子育て」などのキーワードを並べています。また、消費者の投稿写真に「すてきな写真ですね。インスタグラマーとして活動しませんか? メッセージお待ちしています」と、知らない人からコメントが来たり、DMでこのようなメッセージが届いたりする場合も。
毎年10月11日~20日の10日間は「全国地域安全運動」。今回は、こうした悪質商法の実態について「和歌山県消費生活センター」で聞きました。
「コピペするだけで簡単に稼げます」
有料コースに申し込んだ消費者はユーチューブから動画をダウンロード。ツールを使って速度を変えたり、音楽を加えたりして加工し、消費者自身の動画として投稿し、再生回数に応じた広告収入を得ようと試みますが、実際に誰もが簡単に稼げる仕組みとはなっていませんので、収益が約束されるものではありません。また、許可されていない動画をダウンロードすることはユーチューブの利用規約に違反します。
真似っこビジネス
独自に考案したネットショップの真似をすれば多額な収益を得られるとうたう「真似っこビジネス」。販売するのは石けんで、「在庫を持たずにでき、仕入れ代金の負担もない」と説明。有料コースを契約した消費者は、複数のSNSやブログで閲覧者が興味を引くような記事を掲載するようになどと指示を受け、石けんを販売しようと試みますが、実際はなかなか収益にはつながりません。
かんたん選択画像ビジネス
有料コースに契約すると、専用のシステムを使って静止画を動画に加工することができるようにはなります。しかし、上記の「コピペビジネス」と同様に、その動画をユーチューブに投稿して再生回数に応じた広告収入を得ようと試みても、簡単に収入を得られる仕組みにはなっていません。
ほかにもこんな相談が増えています
目立つ“定期購入”のトラブル
「初回1000円とウェブサイトで広告していた脱毛スプレーを、1回だけのつもりで申し込んだら、4回の定期購入になっていた」。中途解約したいが業者に電話がつながらなかったり、解約するために高額なお金が必要だったり…。ネット通販はクーリング・オフができないので、契約の前には、その条件を十分に確認を!
ハガキによる「架空請求」急増
10年以上前に社会問題化した悪質な詐欺の手口「架空請求ハガキ」。昨年度、和歌山県消費生活センターでは架空請求ハガキについての相談が急増。同センターは注意を呼びかけています。「総合消費料金に関する訴訟最終告知のお知らせ」などと書かれたハガキが届き、書かれている電話番号に連絡すると、弁護士を紹介され、相談費用などを支払うよう強く言われ、お金をだまし取られます。ハガキにある電話番号には決して連絡しないこと。
「あれ?」と思ったら早めの相談を
消費生活全般に関して、少しでも「おかしいな」と思うことがあれば、和歌山県消費生活センターに相談しましょう。
電話 | 073(433)1551 |
---|---|
時間 | 祝日除く月~金曜午前9時~午後5時、土・日曜午前10時~午後4時 |
名称 | 和歌山県消費生活センター |
住所 | 和歌山市手平2-1-2和歌山ビッグ愛8階 |
備考 | 消費者ホットライン 局番なしの188でも近くの消費生活相談窓口につながります。 |