和歌山の県立中高一貫校 県立 向陽中学校

豊かな人間性と高い知性を兼ね備え
国際社会に貢献できる人材を育成

 旧制海草中学校・向陽高等学校の歴史と伝統を背景に、和歌山県立向陽中学校は県内公立初の併設型中高一貫教育校として、2004年に開校されました。「自彊不息(じきょうふそく)」(自ら進んで努力する)や「質実剛健」「文武両道」を校訓に、「凡事徹底」(当たり前のことをしっかり取り組む)を意識し、生徒たち自身が学び合い、高め合う集団づくりを基盤としています。

同校の教育理念は「豊かな人間性と高い知性を持つ、スケールの大きな人材の育成」。国際社会に貢献できる真のリーダーの育成を目指し、未来を切り開く資質や能力、課題を発見・探究して主体的に判断できる行動力、理科・数学の確かな力、そして国際化に対応できる実践的なコミュニケーション能力を養う教育環境を整えています。

3つの学習の柱を設けて
主体性と幅広い学力を育む

サイエンスβの授業の一場面

 学習の柱は「STEAM(スティーム)」「コミュニケーション」「環境」の3つのVIEW(ビュー、視点・視野)。“協働、行動、探求”に重点を置き、主体性と幅広い学力を育みます。「STEAM」は理科系科目に重点を置き、自然科学に関する学力を育てます。「コミュニケーション」は国際化や社会生活に対応する豊かな社会性の育成を目指し、「環境」は自然環境の調査や観察などから学ぶ体験型学習を整えます。中でも「環境」は高等学校環境科学科の教育課程にスムーズに接続できる内容で情報活用、課題設定・課題探究、ディベートの力を養います。

授業時間は文部科学省が示す標準時数より年間100時間程度多く実施。今年度から50分授業に改め、週当たりの授業時数を増やし、学びを繰り返すことで学習内容の定着を図ります。また、2学期制から3学期制になり、季節の節目を意識した教育活動の取り組みも。さらに高校の教員による授業では、高校で学ぶ内容を取り入れた発展的な学習も行われます。

体験活動や学校行事は多種多様。部活動も盛んで、学年を超えた仲間づくりの場が持たれます。

修学旅行で天体観測

 

生徒たちに聞くSchool Life

自彊不息、文武両道、凡事徹底、切磋琢磨
向陽ビジョンを体現している3人

左から脇村優作くん、山田光璃さん、入江隼斗くん(それぞれ中学3年生)

 生徒会運営やクラブ活動など、充実した毎日を送る入江隼斗くん、脇村優作くん、山田光璃さんの3人が、向陽ならではのスクールライフを語ってくれました。

入江くんは、生徒会長として新たな取り組みにチャレンジしたそうです。学校生活の問題点や改善点の中に、ジェンダーレスに関する意見が寄せられたことをきっかけに、「各委員会の代表は男女1人ずつ」の規約を「男女問わず2人」への変更を提案。承認を得て来年度から反映されることが決まりました。「性別だけで役割を決めない、ということが認められて、うれしいです」と、話します。

脇村くんは体育系クラブに所属し、練習に週5回打ち込み、今夏に引退。今は高校に入学するまでの間、駅伝部で汗を流しています。勉強とクラブ活動の両立について尋ねると、「向陽は宿題の量が多いので、それをきちんとこなすことで、勉強の習慣が身に付きました」と話します。電車通学や学校の休憩時間を勉強に充てるなど、時間の管理にも工夫したそう。

山田さんも夏まで卓球部に所属していた「文武両道」組。「定期試験前になると、校内に『集中教室』『アシスト教室』が開設されるんです」と山田さん。集中教室では一人で黙々と勉強でき、アシスト教室は対話しながら生徒同士が教え合います。「向陽は友達同士で助け合うことが多いですよ。理数系を深く学べるので入学しましたが、勉強しやすい環境が整い、お互いに高め合える友達にも出会えてよかったです」と話していました。

県立 向陽 中学校

名称
県立 向陽 中学校
住所 〒640-8323 和歌山市太田127
電話番号 073(471)0070
HP

http://www.koyo-h.wakayama-c.ed.jp/koyojhs/remove/index.htm

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