住宅ローンの選び方「返済計画」 繰り上げ返済で支払額を減らす工夫
- 2015/7/16
- ハウジング
住まいのお金の基本④
住宅ローンの選び方「返済計画」
繰り上げ返済で支払額を減らす工夫
「期間短縮型」と「返済額軽減型」
住宅ローン控除を賢く活用
家づくりに向けて知っておきたい「住まいのお金の基本」シリーズ。今回は、「返済計画を含めた住宅ローンの組み方」について。解説してくれるのは引き続き、独立系ファイナンシャルプランニング会社「アドバンス・コミュニケーションズ」(和歌山市十二番丁)のファイナンシャルプランナー・垣由起さんです。
「無理なくゆとりのある返済計画を立て、返済には、住宅取得後10年間受けられる住宅ローン控除を最大限に活用すること。“家”から戻ってきたお金は“家”に返すという視点で、住宅ローンの“繰り上げ返済”に当てることをおすすめします」と垣さん。繰り上げ返済とは、毎月の返済額とは別に、ローン元金の一部を返済することを指し、「実行することで将来的に総返済額が軽減されるメリットがあり、それも、早い時期に行うほど効果は高くなります」と言います。
繰り上げ返済には2種類あり、毎月の返済額は変更せずに返済期間を短縮する「期間短縮型」と、返済期間を変更せずに毎月の返済額を軽減する「返済額軽減型」が選べます。近年は、繰り上げ返済手数料がかからず、インターネットを使うことで少額から元金返済に充てることができる商品や、返済口座の残高に応じて自動で繰り上げ返済する機能を設定できる金融機関も登場しています。
さらに、毎月の返済額を減らすには、固定金利型と変動金利型を組み合わせて住宅ローンを組む方法もあります。「金利の変動に合わせ、どちらかを先に完済することによって、月々の返済額を減らすことができます。ただ、2つのローンを組むことになり、その分、当初の手数料が若干高くなるので、手数料のシミュレーションをしておくこと」
最後に垣さんは、「家は後々メンテナンスが必要。ローン返済だけでなく、将来のリフォームも考えた資金計画を!」と話していました。
※次回は8月22日号「住宅保険の選び方」を掲載