口から始まる健康づくりvol.80
健康な歯の土台づくり
“0歳からの歯育て”
- 2024/11/28
- みんなの健康
- 歯医者さんに聞きました!(口から始まる健康づくり)
抱っこや授乳時の姿勢、ハイハイが
赤ちゃんの歯並びの良し悪しに影響
全身の健康に関わる歯の健康。歯や口腔(こうくう)のケアは歯が生えてからスタートするものと考えるかもしれませんが、歯の土台づくりは実は0歳から始まります。きれいな歯並びをつくるためには、あごの正常な発達をうながすことが大切です。
首がすわっていない赤ちゃんを抱っこする場合は、背中がCの字を描くように丸い形になることを意識して。頭が後ろに反らないように注意を。のけ反るような体勢になり、あごが上がって口が開いた状態が日常化してしまうと、口の周りの筋肉の育成や歯並びの形成に影響が出てくるためです。口を閉じて鼻呼吸していることを確認しましょう。赤ちゃんの首がすわってから抱っこひもを使用するときは、同様の理由から、頭が後ろに倒れず、しっかりと保護できるものを使うことをおすすめします。
授乳時の姿勢も大切。座って授乳する場合は、背筋を伸ばして前かがみにならないように、浅飲みではなく深飲みをさせることがポイント。乳首を深くくわえることで、口腔周囲の筋肉を正しく使うことができ、舌やあごなどの発達につながります。哺乳瓶は、子どもの成長に合わせて吸い口などをこまめに新調しましょう。「ごくごく飲めるように」と穴の大きな吸い口を選ぶよりも、月齢や発育に合わせて、口のトレーニングができるようにしてください。
離乳食の段階には、スプーンの使い方に気をつけて。口の中に押し込まないよう、下唇にスプーンを置き、赤ちゃん自身が上唇ではさんで食べるまで待ちましょう。上唇がしっかりと下りたら、スプーンを水平に引き抜いてください。スプーンを口の奥に押し込んで食べさせてしまと、正しい摂食嚥下(えんげ)の機能が身に付きにくいため、舌や唇の筋肉の発達に影響が出て、歯並びの乱れにつながります。また、成長に合わせて適度な量とかたさの食材をあげるのも大切です。
発達には、首が座る、寝返りをする、ずりばいをする、ハイハイをする、自分で座れる、立ち上がり歩く、といった順番が非常に重要。特に、ハイハイをたくさんすることで、腹筋・背筋・胸筋など上半身の筋肉や心肺機能が育ち、あごもしっかり発達します。成長の度合には個人差があるので、無理に立たせたり座らせたりせず、歩行器などの多用はできるだけ控え、成長の段階を見守ってあげましょう。
(川崎豪彦)
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