子どもの心を満たす
魔法の言葉は「えらい!」より「ありがとう」

 子どもは、お母さんにほめられるのが大好き。役に立ちたいと、一生懸命にがんばります。何かを運んできたり、自分でやってみようとしたりします。そんなとき、親はついつい「えらい!」「さすがだね」などの言葉をかけがちです。でも実は、子どもの心を満たすには、もっと効果的な方法があるのです。

「えらいね」という声かけは、評価の言葉です。「あなたはえらいね」という意味で、主語は“あなた”です。子どもは“えらい”と言われ過ぎると、他者評価が気になる子に成長します。えらいかどうかの基準は、人によって、また、場合によって変わります。「えらい」という褒め言葉を求める子どもは、どうするのが良いのかと振り回されることになるでしょう。

反対に「うれしいよ」「ありがとう」という声かけは、お母さん自身の気持ちを表す言葉です。

子どもの行動に対してプラスの言葉をかけたいときは、ぜひ、お母さん自身がどう思っているかを伝えましょう。感謝の言葉を伝えられると、自分が役に立ったと実感でき、幸せを感じることができます。自分が人の役に立つことができるという実感は、自己肯定感や効力感など、生きる力をつけるためにとても大切なのです。

大人になったときに必要な力は、とても小さなときから養われていきます。子どもの行動が、お母さんの役に立ちたいという気持ちからきた場合は、結果に関わらず、ぜひ「ありがとう」と伝えてください。きっと将来にわたって、子どもを助ける力になるでしょう。

著者むらたますみ
キッズコーチングマネジャー
監修竹内エリカ
幼児教育者、日本キッズコーチング協会理事長
HPhttps://momsknack.com/

子育て・教育

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