1戸当たり最大200万円の補助
省エネ住宅の普及を目指す国の補助制度「住宅省エネ2023キャンペーン」。同制度の事業の一つ、「先進的窓リノベ事業」について、建材・住宅設備機器メーカー「リクシル」和歌山営業所(和歌山市三葛)の森兼啓太営業課長に聞きました。
資源エネルギー庁によると、室内の約6割の熱は窓などの開口部から流出します。「同事業はカーボンニュートラルの実現に向け、既存住宅の窓ガラスやサッシ(窓枠)の断熱性能を高めるリフォーム工事を支援します」と、森兼さんは話します。
対象工事となるのは、ガラス交換、内窓設置、2種類の外窓交換の4タイプ。ガラス交換は既存サッシを利用して複層ガラスに入れ替えます。内窓の設置工事は「今ある窓の内側に窓を1枚追加します。窓1枚の施工時間が約1時間と短く、費用も外窓の交換に比べて経済的です」。外窓交換には「カバー工法」と「はつり工法」があり、「カバー工法は既存の窓ガラスを外して複層ガラスなどに交換し、既存サッシの上から新たなサッシを覆いかぶせます」。はつり工法はガラスやサッシを撤去して新しいものに替えます。「外壁の補修も必要で大掛かりな工事になりますが、サッシを高断熱タイプに替えることで外気温に左右されず、快適な室温を保ちます」。二重窓と比べ、開閉が一度で済み、デザイン性も高まります。
補助額は1戸5万円~最大200万円。「リビングの窓だけ替えるなど部分的なリフォームも5万円以上なら申請できます。同じキャンペーンの一つ、『こどもエコすまい支援事業』を併用し、家の開口部である玄関ドアも一緒に取り替えるケースも」とも話していました。
同事業の交付申請期間は12月31日まで。予算上限に達した時点で受け付け終了。交付申請は同事業に登録した施工事業者などが行います。詳細はホームページ(https://window-renovation.env.go.jp/)で確認を。窓製品を扱う企業では、同事業の問い合わせ窓口やオンライン相談を開設しているところもあります。
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