プロが解説! 知っておきたい土地の法規制⑥
家づくりに欠かせない
「坪」を理解しよう

坪単価で確認! 「本体価格」と「床面積」

 土地や建物の面積を表す「坪」。日常で使うことはあまりありませんが、家づくりのシーンには欠かせないキーワードの一つです。

シリーズの6回目は、土地や物件探しの際に知っておきたい「坪」の基礎知識について、和歌山県宅地建物取引業協会の広報啓発委員長・武田雅博さんに聞きました。

「坪」は尺貫法と呼ばれる計量法の単位で、建築・不動産業界ではメートル法と並んで使用されています。「1坪は約3・3平方メートルで、畳2枚程度のスペースです」と武田さん。また、「『建坪』は建築面積を坪単位で表したもので、建坪40坪の家の場合は約132平方メートルになります」と話します。

「坪単価」については、「家を建てるときの1坪当たりの費用です。建物の本体価格を床面積で割って算出されます」と説明。例えば、本体価格が2000万円で、延べ床面積(各階の床面積の合計)が40坪の家なら、2000万を40坪で割る計算で、坪単価は50万円になります。

「坪単価を確認するときは、家づくりに必要な費用が本体価格にどこまで含まれているかのチェックも」と、武田さんはアドバイスします。「ハウスメーカーや工務店によって、建物の標準仕様の範囲が異なります。そのため、仮設工事、設計料、建築確認申請費用などの諸費用が、本体価格に含まれる場合もあれば、別途必要な場合もあります」とのこと。

また、坪単価を計算するときに使う“延べ床面積”ですが、床面積の算出方法には定義がないので、「施工面積」が用いられるケースもあります。「施工面積には、延べ床面積に含まれないロフトやバルコニーなども入ります」と武田さん。つまり、延べ床面積よりも大きな数字で算出されるため、同じ家でも坪単価が安くなります。

「お手ごろに感じた坪単価でも、後から必要な費用が生じて予算オーバー、なんてことにならないように気を付けて」と、武田さんは最後に話していました。

武田雅博さん

武田雅博さん


不動産に関する相談は宅建協会まで

お問い合わせ073(472)4600(午後1時~4時半)

ハウジング

関連キーワード

 

交通安全キャンペーン2024 贈呈式

交通安全キャンペーン2024 贈呈式

おすすめ記事

  1. リビング和歌山2025年3月29日号「学びたい気持ちを応援! 4月から国の新制度がスタート 子ども3人以上で大学無償化」
    2025年4月から、扶養される子どもが3人以上いる全ての多子世帯を対象に、大学や専門学校などの入学…
  2. リビング和歌山2025年3月22日号「和歌山県、旬の魚を訪ねて漁港巡り 伝統漁法と海の環境に恵まれた加太漁港」
     「さかなをたべよう!」キャンペーンを展開中の全国リビング新聞ネットワーク。今回は和歌山市の加太(…
  3. リビング和歌山2025年3月15日号「べらぼうな才能を発揮! 田沼意次のルーツは和歌山にあり! 」
    NHK大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」に登場する老中・田沼意次(演・渡辺謙)。田沼家は意次…
  4. リビング和歌山2025年3月8日号「災害時に発症しやすい 静脈血栓塞栓症 」
     今年3月11日は東日本大震災から14年、「いのちの日」。和歌山県は南海トラフ巨大地震が発生した場…
  5. リビング和歌山2025年3月1日号「すごいぞ!和歌山の底力 トップメゾンをも魅了する ニットの聖地を世界へ広める」
     和歌山のものづくり企業を紹介するシリーズ、「すごいぞ!和歌山の底力」。今回は、国内最大シェアを誇…
リビングカルチャー倶楽部
夢いっぱい保育園

お知らせ

  1. 2025/3/27

    2025年3月29日号
  2. 2025/3/20

    2025年3月22日号
  3. 2025/3/13

    2025年3月15日号
  4. 2025/3/6

    2025年3月8日号
  5. 2025/2/27

    2025年3月1日号
一覧

アーカイブ一覧

ページ上部へ戻る