口から始まる健康づくりvol.45
非常事態にできることは?
災害時の備えとお口のケア
- 2021/12/28
- みんなの健康
- 歯医者さんに聞きました!(口から始まる健康づくり)
水が使えない状況でもケアは可能
カギになるのは、唾液の分泌
地震の発生や集中豪雨などによる水害など、自然災害が増加する傾向にある近年。もしものときのために知識を高め、十分な備えをしておきたいですよね。災害に見舞われ、水不足になったり、物資が手に入りにくい避難所で生活することになった場合、口腔ケアはどのようにすればいいのでしょうか。口の中を不衛生なままにしておくと、細菌が増えて全身の病気につながることがあります。今回は、非常事態における対処と、備えについて紹介します。
水が使えない場合は、歯磨き粉を使わずにそのまま歯みがきをしてもいいでしょう。また、歯ブラシを使わなくても、ガーゼやタオル、ハンカチなどを使って歯をぬぐうだけでも汚れは取れます。最も大切なのは、唾液です。唾液には、口の中を清潔に保ち、虫歯の進行を抑える役割があります。耳下にある唾液腺をくるくるとマッサージしたり、舌を回す体操をして、唾液の分泌を促しましょう。舌回しは、唇を閉じたまま、舌先で歯の外側と唇の裏側をなぞるとようにぐるりと舌を回します。右回りと左回り、どちらも行うといいでしょう。
高齢になるほど、唾液が出にくくなります。また、非常事態による緊張やストレスから、年齢に関係なく唾液が出にくくなる場合も。マッサージや体操を意識的に行うのがおすすめです。
備えについては、口の衛生状態、ひいては体全体の健康を守るためにも、携帯用の歯みがき用品を人数分、必ず入れるようにしてください。気になる人は、水でのすすぎ不要の液体ハミガキを非常用持ち出し袋に加えてもいいでしょう。また、キシリトール入りのガムは、虫歯予防に効果的である上に、かむことで唾液の分泌を促してくれます。ストレスの緩和にも役立つはず。余裕があれば加えておくのも手です。
水や物資が乏しい状態でも、これらの知識と備えがあれば、口の中を清潔に保つことができます。いつ起こるか分からない自然災害。避難生活の中で、虫歯や他の病気を予防するため、しっかりと準備をしておきましょう。(川崎豪彦)
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