紀の国わかやま文化祭 未来へつなぐ人 vol.07
真剣な目線の先には、百人一首かるた 畳の上で繰り広げられる真剣勝負
- 2021/9/16
- コーナー
- 紀の国わかやま文化祭未来へつなぐ人
ピリッとした空気が漂う中、読み上げられる和歌に反応し、畳の上に並んだ百人一首かるたを勢いよく払う…。“畳の上の格闘技”ともいわれている「競技かるた」は、集中力・瞬発力・気力・体力が求められる激しいスポーツ。明治37年から続く伝統的な同競技は、人気少女まんがの影響もあり昨今、若い世代や海外からも注目されています。
「かるたに年齢、性別は関係ありません。若い子に勝てたときは、まだまだやれるなと、うれしいですね」と話すのは和歌山県かるた協会会長補佐の玉置東紀雄(ときお)さん。これまで挑んだ大会で2回優勝経験がある玉置さんですが、かるたをはじめたのは61歳から。協会の会員募集記事を見たことをきっかけに、好奇心から練習を見学。想像を超える迫力ある札の取り合いに、衝撃を覚えたそう。現在は、小学生から80歳以上までが集う同協会の会員たちと腕を磨きあいながら、普及活動にも尽力しています。
国民文化祭で実施する「全国大会」は、和歌山では初開催。5人一組で編成された、各都道府県の代表チームが頂点を競い合います。「和歌の神様を祭る“玉津島神社”や百人一首に歌われる“和歌の浦”など、かるたと縁深い和歌山で全国大会が開かれるのは感慨深い。かるたの魅力がみなさんに伝われば」と玉置さん。試合開始の合図“序歌”には、和歌の浦が歌われた句が読まれます。華やかな和装をまとった選手たちがしのぎを削る白熱の試合をぜひ、会場で。
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