土地・建物総額の8~10%が目安
和歌山県宅地建物取引業協会の広報啓発委員長・岩端芳則さんに、土地・建物にまつわる疑問に答えてもらう「私、家を建てたいんですけど…」シリーズ。今回は住宅の購入時にかかる「諸費用」について。
「新築するときも、中古物件を購入するときも、土地・建物の代金以外に、税金や手数料などさまざまな費用がかかることはご存じかと思いますが、それらを総称して『諸費用』と言います。諸費用は現金で支払うのが基本。諸費用ローンや住宅ローンに組み込めるサービスなどもありますが、自己資金として準備しておくのが望ましい」と岩端さんは言い
ます。
では、具体的に諸費用の内訳を見ていきましょう。まず、「不動産売買契約」「建設工事請負契約」「金銭消費貸借契約(ローン契約)」を交わす際に、金額に応じた印紙税がかかります。「売買契約、請負契約については、2022年3月末日まで税額の軽減措置が受けられます」と岩端さん。税金は他にも、不動産登記する際の「登録免許税」、土地や家屋を新たに取得した際に課税される「不動産取得税」、引き渡し日前日までは売り主、引渡し日当日以降は買い主負担となる「固定資産税の清算金」などを支払わなければいけません。
さらに、不動産業者に対して支払う仲介手数料も諸費用に含まれます。国土交通省告示によって上限額が決められていて、200万円以下の部分は5%、200万円を超え400万円以下の部分は4%、400万円を超える部分は3%。「売買金額が400万円以上の場合は、3%+6万円で計算しても同じです。例えば3000万円(消費税抜き)のときは96万円で、これに消費税がかかります」とのこと。
その他、住宅ローンの事務手数料・保証料、火災保険料、引っ越し費用、登記手続き費用などが必要で、「意外に“諸費用”はかかります。一般的に諸費用は、土地・建物の総額の8~10%程度が目安といわれていて、資金計画の時点で計算に入れておきましょう。また、おうちが完成した後は、毎年固定資産税も納めなければいけません」と岩端さんは話していました。
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