口から始まる健康づくりvol.38
口腔状態の悪化は
認知症のリスクを高める
- 2021/5/27
- みんなの健康
- 歯医者さんに聞きました!(口から始まる健康づくり)
長く、いきいきと暮らすには
しっかり噛める歯がカギに
噛(か)み合わせがよくなかったり、歯周病があったり、口腔状態が悪いと、精神や体にさまざまな病気を引き起こす可能性があるのを知っていますか。日本人は平均寿命が長く、長寿大国といわれていますが、皆が健康的に長生きできているわけではありません。いつまでも自立して元気に過ごすには、健康寿命を伸ばすことが重要です。そのためには、心身にさまざまな影響がある歯の健康を保つこともカギになってきます。
今年4月に発表された、東北大学の研究によると、口腔状態の悪化、歯の喪失がある高齢者は、認知機能の低下リスクが高まるということが分かりました。咀嚼(そしゃく)機能が低下した人は、そうでない人より、男性3.9%、女性では3%、歯を喪失した人は、そうでない人より、男性4.3%、女性では5.8%、主観的な認知機能低下のリスクが高まるというデータが出ています。咀嚼による刺激は、脳への血流を増やし、脳を活性化します。歯を失っている場合はしっかり噛むことができなくなるので、脳への血流量が減るため、認知症のリスク増加につながると考えられます。また、歯周病も、アルツハイマー型認知症に関係している可能性があるという研究結果もあります。
認知症のリスクを抑えるには、自分自身で意識して歯の健康を保つことが必要。トラブルはないと思っていても、定期的に歯科医院で検診を受けてケアすることをおすすめします。歯を失ってしまった場合は、インプラント治療をすることがベストだと考えています。入れ歯は歯茎の上にのせるため、あまり噛む力は大きくありません。インプラントは、天然の歯と同じくらいの噛む力を発揮することができるのが特徴。しっかりと噛めることが、認知症の予防につながります。
もちろん、認知症の発症については、口腔状態だけでなく、さまざまな原因があります。しかし、それらの原因の中から一つでもリスクを減らして、健康寿命を伸ばすことを心がけることが大切です。 (川崎豪彦)
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