建ぺい率と容積率で大きさに限度
和歌山県宅地建物取引業協会の広報啓発委員長・岩端芳則さんに、土地・建物にまつわる疑問に答えてもらう「私、家を建てたいんですけど…」シリーズ。今回は土地に関する法規則について。
「空き地があればどこにでも家が建てられるというわけではなくて…。無秩序な開発が行われるのを防ぐために、都市計画法で土地の用途や建て方のルールが設けられています」と岩端さんは言います。
日本の土地は、都市計画法にもとづき、都市計画区域と都市計画区域外に分けられています。さらに、都市計画区域は、市街化区域、市街化調整区域、非線引き区域に区分され、マイホームに適した宅地は、大半が市街化区域にあります。市街化区域とは、すでに道路や商業施設などのインフラが整っている市街地、または10年以内に市街化される地域で、まちなかとその周辺。ただし、市街化区域でも、景観・環境を維持するために、場所ごとに「用途地域」が設定されていて、建築物の種類や建て方が規制されています。「例えば、閑静な住宅街に3階建ての家を建てたいと思っても、用途地域ごとに、建ぺい率と容積率が定められているので、それを無視して建てることはできません」と岩端さん。
建ぺい率とは、敷地面積に対する建築面積の割合、容積率は敷地面積に対する延べ床面積の割合。建ぺい率が50%で容積率が100%の場合、土地面積の半分を占める2階建て(50%×2=100%)が最大限建てられる建物ということ。他にも、高さを制限する斜線制限や日影規制もあり、「その土地で望む家が建てられるかどうか、購入前に建築家、工務店などに相談を」と。
一方、市街化調整区域は、市街化を抑制すべき区域で、基本的に新たな建物を建てることはできません。「以前、和歌山市は条例で、市街化調整区域の建物の立地を緩和してきましたが、コンパクトで便利なまちづくりに向けて、順次条例を改正しています」とのこと。詳細は、宅地建物取引業者まで。和歌山市の都市計画区域はホームページ「わが街ガイド」で確認できます。
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