バリアフリー化で住宅内での事故を予防
大切なわが家をもっと快適に、住みやすくするリフォームについて、専門家にアドバイスをもらうシリーズ。3回目となる今回は、「蔭山組」(和歌山市雑賀屋町)の蔭山静枝さんに、バリアフリーリフォームについて話を聞きました。
人生100年時代。年齢を重ねても体に負担を感じず、快適に過ごすためには、住まいのバリアフリー化が必要になってきます。近年の新築の場合は、もともと段差が少なくフラットな構造の家がほとんど。しかし築年数の古い家は、段差が多かったり、動線がスムーズでなかったりと、さまざまな場面で不便を感じることがあります。「必要に迫られてバリアフリー化した人からは、早めにやっておけば良かったという声も多く聞きます。デザイン性ももちろん大切ですが、健康で快適に長く暮らすには、やはり住む人の“安心・安全”を考えるのが第一です」と蔭山さん。
特に浴室や洗面所は、転倒防止のために床面をフラットにすることはもちろん、ヒートショックへの対策をとることも重要です。暖かいリビングから洗面所へ移動し、寒い中で服を脱いで熱い風呂につかると、急激な血圧変動により心臓や血管に影響を及ぼすヒートショックを起こします。このような血圧の乱高下を防ぐには、浴室や洗面所に暖房を設置したり、壁に断熱材を入れることで対処が可能。
また、玄関ドアを手元のボタンで操作できる「DOAC(ドアック)」という商品も。障害者や車いす利用者だけでなく、荷物で両手がふさがれていたり、子どもを抱えているときに便利で一般家庭にも人気があります。「住まいには、定期的なメンテナンスが必須。バリアフリー化についても、多様な提案ができるのでぜひ気軽に相談を」
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