予約の取れないタクシードライバーが案内
九度山・高野山の旅へ

幾度も荒廃の危機に遭った高野山
“知る人ぞ知る”パワースポット

“人がいない…”、今年4月の緊急事態宣言後、普段にぎやかなはずの場所が静まり返りました。 歴史を振り返ると、人は疫病や自然災害など、度重なる苦難を乗り越えてきました。高野山も例外ではありません。今や世界中から参拝や観光客が訪れる高野山ですが、空海(弘法大師)が開創してから1200年余りの間、雷火で建て物が焼失するなど幾度も荒廃の危機に見舞われ、その度にさまざまな人の力で再興されてきました。

「中でも994年の雷火で大塔やお堂が焼失した後、再興に尽力したのが祈親上人(きしんしょうにん)と弟子の明算(めいさん)上人。高野山には両人にまつわる場所や逸話が残されています」と話すのは、高野山タクシー九度山営業所の観光ドライバー・西埜(にしの)憲司さん。上品な物腰しでありながらも、軽快なトークで乗客を飽きさせません。しかも、パワースポットで知られるエネルギーに満ちた場所や、“知る人ぞ知る”とっておきの場所に案内してくれるとあり、全国各地からリピーターが途切れず、予約が取れないくらいの人気ぶり。

下記では西埜さんが、空海と祈親上人、明算上人のゆかりの地を紹介。九度山オンライン観光旅行も実施します!

 

西埜さんセレクト! パワースポットを巡ろう

九度山

 1 槇尾山明神社(まきおみさんみょうじんじゃ)

空海は、槇尾山(現大阪府和泉市)での修行時から、そばの弁財天を信仰し、高野山開山後も毎月9度は参拝。ある日、増水した川を渡れずに困っていたところ、弁財天が現れ、九度山に移してまつるようにお告げを受け、当地に。「明神さん」と地元の人に親しまれています。

 2 対面石

石の前に弁財天が現れ、空海がお告げを聞いたといわれることから「対面石」と呼ばれています。また、一説では、空海の母親が息子を思いながら、遠路はるばる四国から来た際、石の前で再会(対面)したので、名付けられたとも。

 3 遍照寺

高野山真言宗の寺院。槇尾山明神社の管理を行う寺として創建。1895(明治28)年、現在の場所に移されました。境内にある石板の供養塔は大阪の陣の頃のものとも。本堂には大日如来、十一面観音、薬師如来がまつられ、紀伊西国21番札所にもなっています。

 4 御座石

高野山を開創の際、空海がこの場所を幾度となく通り、腰を掛けたという石。高野山中門の「多聞(たもん)」「持国(じこく)」の二天王を彫刻した仏師・能光尊(のうこうそん)の史跡前にあります。通りは、空海の母が晩年滞在したという慈尊院へと続きます。

高野山

 5 逆指(さかさし)の藤

荒廃した高野山を悲しんだ祈親上人が、高野山の再興を誓い、願掛けとして藤の木を逆さにして植えました。しばらくして藤が芽を出したのとともに、再興の兆しが見え始めたと伝えられています。今でも春になると花を咲かせ、訪れた人の目を楽しませています。

 6 金輪塔

公園内にたたずむ檜皮葺(ひわだぶき)の多宝塔。塔の本尊が金輪仏頂尊なので、金輪塔と呼ばれています。明算上人が創建し、現在の塔は1834(天保5)年に再建されました。明算上人の御廟という説もあります。

 7 燈籠堂(とうろうどう)の祈親燈

祈親上人は、奥之院の空海(弘法大師)の御廟前のコケを玉にし、火打ち石で火をつけるとき、「もし一度でつけば高野山の復興に生涯をかけよう」と誓いました。見事にともった火は「不滅の聖燈」として、堂内で今も燃え続けています。

 8 祈親上人の御廟(ごひょう)

御廟橋を渡ると、周囲を千年杉に囲まれた高野山の中でも最も神聖な場所に。燈籠堂の奥には空海「弘法大師御廟」、その左側に祈親上人の御廟があります。参拝の際は御廟の前で足を止めてみてください。御廟には「常照(じょうしょう)上人」と記されています。

写真協力=高野山真言宗 総本山金剛峯寺、和歌山たびと企画

西埜さんが案内

オンライン観光・パワースポットツアー空海の足跡を巡る「九度山」

参加者には、カキ、和菓子、
ご朱印、真田ひも、箸が送られてきます

紙面で紹介した場所を巡るオンライン観光ツアーを、和歌山たびと企画と和歌山リビング新聞社で企画しました。

今回は九度山にスポットを当てます。ツアーで紹介する地元名産のカキなどのお土産は後日、自宅に届きます。また、参加者には抽選でプレゼントも。九度山を一緒に楽しみ、味わいましょう !

日時 10月24日(土)午後2時~3時半(予定)
定員 20人(最少催行人数5人)
行程 槇尾山明神社→対面石→遍照寺→慈尊院とその周辺
料金 3500円(カキ、菓子などお土産付き、送料込み )
※関西圏外は送料の差額が加算されます
申し込み 和歌山たびと企画ホームページ(https://www.wakayamatabito.com/)のオンラインツアー申し込みフォームから
締め切り 10月20日(火)
問い合わせ 0736(54)2328和歌山たびと企画
(午前8時~午後6時)
その他 今回は事前に撮影した映像や写真を使い、リアルタイムで行うバーチャルツアー。ビデオ会議システム「zoom(ズーム)」を使用。インターネットに接続できる環境と、パソコンやスマートフォンなどの接続機器が必要。予約確定時に当日に接続するためのアドレス(URL)などをお知らせします
※詳細や注意事項は、申し込みフォームで要確認

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