口から始まる健康づくりvol.24
「歯科治療の最前線 バクテリアセラピーを活用する」
- 2020/3/26
- みんなの健康
- 歯医者さんに聞きました!(口から始まる健康づくり)
近年、注目を集めるL・ロイテリ菌
全身の調子を整え、健康を促進
傷病の治療から予防へと意識が変化する中、近年、善玉菌を用いる予防歯科として評価が高まっている「バクテリアセラピー(細菌療法)」を紹介します。
健康を増進させる善玉菌の一種に、「プロバイオティクス」という微生物があります。体内に取り込むと、生きたまま消化器官にとどまったり、病原菌に対抗する作用があったり、人の健康の維持に働くとされています。
プロバイオティクスの中でも、人体にとって望ましい特性を兼ね備えているのが「L・ロイテリ菌」です。
L・ロイテリ菌は、″ヒト″の母乳・口腔に由来します。新生児の消化器官に最初に定着するのもこの菌で、体に優しく、副作用もないとされます。
L・ロイテリ菌の定期的な摂取は、胃のピロリ菌の増加抑制、胃炎の症状の予防、アトピー性皮膚炎や花粉症などアレルギー症状の予防、腸の調子を整えるなど、さまざまな事例が報告されています。
歯科治療においては、L・ロイテリ菌が体内環境の整え、結果として口腔内に好影響を与えるだけではなく、口腔内に定着し、状態を健康に保つ機能があるとも。例えば、歯周病菌や虫歯菌の発育の抑制、歯肉炎の予防、歯こう形成の抑制、口臭の原因菌の抑制などが認められています。
L・ロイテリ菌を使った治療は、タブレットやトローチ、リキッドの摂取で行います。服用の頻度は、タブレットなら初月は1日に1~2粒。翌月以降は3~7日に1粒です。保険診療外で、費用の目安は、初月(タブレット30日分)が3000円~3500円。服用に年齢制限はありません。タブレットはかまずに服用してください。ミント味の他、ストロベリー味もあるので、食事や歯磨きなどのセルフケアが難しい子どもでも抵抗なく始められます。
万能のように思えるL・ロイテリ菌ですが、歯磨きによる日々のブラッシングが大切ですし、口腔内の根本治療には従来の治療が欠かせません。上手に併用しましょう。服用を希望す人は、かかりつけの医師に相談してください。(川崎豪彦)
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