コロナ禍で誕生!?
新たなCMの形とは
新型コロナの影響で、企業のCM出稿が減っている。この状況におびえているのが、僕ら放送局の出入り業者だ。何せ、制作費が出ないと番組は終わる。あれはリーマンショックのとき、某放送局では、出演者、外部スタッフが一律ギャラカットなんて大事件も起きた。「業績が回復すれば元に戻しますから」という言葉を信じたが、いまだギャラは回復していない。となれば自ら“金”を生み出す番組を作らないといけない。例えば、企業の商品ベスト10を当てるまで帰れない「帰れま10」なんかは、CMと融合した新たな企画だ。他にもSNSを活用したり、番組とスポンサーのコラボ商品を企画したり、その方法は多岐に渡る。ただ、僕ら制作側は、その手段(金を生み出すアイデア)はあれこれ考えるも、そのゴール(スポンサー側のニーズ)は、営業局員じゃないから分からない。しかも、放送局という組織の大きさゆえか、営業側の意見が制作側へダイレクトに伝わりにくいのだ。これは知り合いの営業部員をつかまえて、会議という名の飲みに行くしかないか。案外、酒の場でアイデアが生まれるかも。
文:岡内義人
読売テレビ「土曜はダメよ」「かんさい情報ネットten.」、ABCラジオ「征平・吉弥の土曜も全開」など番組構成や、テレビCMなどを手がける
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