新型コロナウイルスの感染拡大を受け、毎日の生活でどのような予防対策ができるのか、改めて知っておきたい情報を、和歌山市健康危機管理班に聞き、まとめました。
情報を冷静に判断して行動を
「発熱しているのですが、どうしたらいいですか」「咳(せき)があるので、かかりつけの病院を受診しようか迷っています」など、和歌山市保健所(同市吹上)には、日を追うごとに新型コロナウイルス(新型コロナ)に関する電話相談の件数が増えています。
新型コロナに感染した人の中には、発熱や咳、くしゃみなどの症状がほとんど出なかった人もいて、症状だけで陽性と判断するのが難しいといわれています。それぞれが不安を抱える中、発熱や咳があると″もしかして自分も”と思わずにはいられませんよね。
でも、厚生労働省は、相談の目安として、「37.5度以上の発熱が4日間続いた場合(持病のある人は2日間)」としています。発熱や風邪症状があっても、必ず4日間待たなければならないのでしょうか。
和歌山市健康危機管理班・神戸千佐さんは「発熱や咳などの症状があっても全てが新型コロナとは限りません。高熱や水分が取れないなどの場合は、4日間とは関係なくかかりつけ医に相談を。受診する前には必ず医療機関に電話で症状を伝え、マスクを着用して受診してください。受診後は、必要に応じて新型コロナの検査を受けられる体制を取っています。かかりつけ医がいない人や不安に思う人は、専用相談窓口に連絡をしてください」と話します(下記①)。
感染は、くしゃみや咳でウイルスが飛び散ったり、ウイルスの付いた手指で口や鼻、目を触ったりすることで広がります。自分が感染したり、感染させたりするリスクを減らすためには、毎日の生活の中で、密閉、密集、密接の「3密」(下記②)を避け、手洗い・手指消毒、咳エチケット、換気といった対策を確実に行いましょう。
また早期収束には、不要不急の外出を避け、人と人の接触を8割減らすこととされています。
しかし、自宅にこもりきりでは気分が滅入ってしまうことも。神戸さんは「マスクをするなど感染予防をして、人の少ない場所への外出や散歩は気分転換になります。人の少ない場所、しっかりと距離が取れる場所という点が大切です。外から戻ったらしっかりと手洗いを」と話します。
もしも、感染の疑いがある場合は、部屋を分け、看病を行う人はできるだけ限られた人で。換気や手洗い、消毒を徹底しましょう(下記③)。神戸さんは「デマに惑わされず、行政が発信する感染情報を見て、冷静に判断をしてください。一人一人の意識と行動が広がりを抑えることになります」と呼び掛けています。
・県庁健康推進課 073(441)2170、073(431)1800 ※24時間対応、土・日曜、祝日含む
・和歌山市保健所 073(488)5112、073(431)9980
・海南保健所 073(482)0600、073(482)3786
・岩出保健所 0736(61)0020、0736(61)0013
※各保健所は月〜金曜、午前9時〜午後5時45分。
聴覚に障害のある人や電話での相談が難しい人はファクスで受け付け。緊急の場合は時間外でも案内される番号にかければつながります。ただし、ファクスは除きます
・「密閉」しない 窓がある場合、2方向の窓を1回約数分、毎時2回以上、全開にしましょう
・「密集」しない 他の人と互いに手を伸ばして届かない距離(2m以上)を取りましょう
・「密接」しない 対面での会議や面談が避けられないときは、十分な距離を保ち、マスクを着用しましょう (厚生労働省ホームページより)
・他の同居者と部屋をできるだけ分ける
・世話はできるだけ限られた人にする (心臓や肺、腎臓に持病のある人、免疫の低下した 人などは避ける)
・全員、マスクを使用する
・こまめに手洗い、アルコール消毒をする
・共有スペースを含め、定期的に換気をする
・ドアの取っ手やノブなど、共用する部分を薄めた市 販の家庭用塩素系漂白剤で消毒する ・汚れたリネン、衣服を洗濯する(手袋とマスク着用)
・ゴミは密閉して捨てる (厚生労働省ホームページより)
関連キーワード