“続編”だらけの春ドラマ
その理由は?
4月スタートの春ドラマをみると、続編モノが異常に多い。「SUITS/スーツ2」(KTV)、「ハケンの品格」(YTV)、「BG~身辺警護人~」(ABC)などだ。中でも注目なのが「半沢直樹2」(MBS)。7年前に42.2%を獲得したドラマだし、今回も高視聴率が期待できる。では、このタイミングでなぜ続編ばかりなのか。一つは、東京五輪の影響。五輪が開催される予定だった夏はドラマよりもスポーツに流れ、視聴率の大幅下落が予想されていた。そのため、ドラマの数字を春の時期に取っておこう、てな考えがあったのだ。そして、もう一つ。確実に数字が見込めるヒット作の続編でしか企画が通らない、という民放局側の苦しい台所事情も。が、これは全て新型コロナ発生前に企画が通された話。今は、そんな事情もひっくり返った。今後は、新型コロナの影響で、テレビ局の広告収入がより減っていくだろう。となれば、ドラマの企画はもっとシビアになり、続編だらけになるのかも。37年前の名作ドラマ「積木くずし」の続編がスタート、みたいなシャレ話が現実になるかもしれない。
文:岡内義人
読売テレビ「土曜はダメよ」「かんさい情報ネットten.」、ABCラジオ「征平・吉弥の土曜も全開」など番組構成や、テレビCMなどを手がける
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