生命保険各社が加入者の健康への取り組みを後押し
健康増進型保険って?
保険料の割り引きやキャッシュバックなどが受けられる
近年、健康への取り組みを後押しする「健康増進型保険」が、生命保険各社で導入されています。多様化する生活スタイルに対応した新しい仕組みの保険。「TLC会和歌山部会」の佐藤善英副部会長に話を聞きました。
単独ではなく、特約として主契約に付加
一般的に保険といえば、病気やけがなど“もしものときの備え”というイメージがつきもの。保険料金も加入時の年齢や性別で決まるのが大半です。そんな中、昨年から生命保険各社が取り扱いを始めている「健康増進型保険」が注目され、じわりじわりと広がりを見せています。
健康増進型保険とは、健康診断の結果や健康を増進させるための取り組みによって、保険料が割り引かれたり、キャッシュバックされたりするのが特徴。各社で要件や内容が異なります。
従来のたばこを吸わない、高血圧ではない、運転免許がゴールドカードなどが基準となった「健康体割り引き」がある中、なぜ今、健康増進型保険が登場したのでしょうか。
その背景の一つに、国民病ともいわれる生活習慣病があり、食事や運動、喫煙、飲酒など、日ごろの生活習慣が原因で起こるとされています。生命保険協会認定のファイナンシャルプランナーでつくる団体「TLC会和歌山部会」の佐藤善英副部会長(左写真)は「保険の加入をきっかけに、自身の生活を見直すなど健康への意識が高まれば、病気の予防に。さらに、健康な人が増えれば、増え続ける国の医療費の削減にもつながります」と話します。
健康を意識する人が増える中、“もしものときを減らす”というコンセプトは、受け入れられやすいことも。
佐藤副部会長は、「この保険は、単独で申し込む保険ではなく、特約として主契約に付加されるといった仕組みです。付加されるには、健康診断を受けるなど、一定の基準を満たすことが条件になっています」と説明し、その上で「普段から健康を気にしているものの、具体的なことを始めていない人にとっては、行動を起こすための一歩となり、基準を満たしていれば保険料も安くなります。ただ、基準を満たさない場合は、割り引かれないこともあるので事前に適用要件をしっかりと確認することが大切です」とアドバイスします。
メリットは保険料だけでなく、オンラインで健康状態がチェックできたり、スマートフォンのアプリで健康に関する情報が入手できたり、さまざまなサポートも受けられることです。
佐藤さんは、「あくまでメインは主契約の保険で、健康増進型保険はそれに付けられるものです。保険選びの基本となる保障内容と保険料で検討するのが大切となります。各社から出されているさまざまな保険商品を見比べ、自分に合った保険を選んでくださいね」と話しています。
下記では健康増進型保険を扱っている生命保険会社3社を取り上げ、紹介します。
健康増進型保険は、取り扱っている生命保険会社によって異なります。3社で特徴やサービス内容を聞きました。
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