一般人に密着する番組が急増
でもその裏側は大変!?
突然お願いして、一般人の生活をのぞき見したり、密着したりする番組が増えている。一例を挙げると、「家、ついて行ってイイですか?」「笑ってコラえて!」「ポツンと一軒家」。ほとんどがディレクター取材ものだ。タレントだと、長時間のロケは難しく、出演料もかかる。が、ディレクターだと、撮れるまで粘るので、むちゃな企画も可能だ。もちろん自分で編集するので、取材ポイントも分かっている。プロデューサーには良いこと尽くしだが、ディレクターからすると、本当に地獄だ。なにせ撮れるまで帰れない。某番組だと、ディレクターは少ない固定給があり、取材を成功させれば、ギャラが上乗せされるという。つまりは、撮れるまで、まともなギャラが入ってこない。しかも、何週間も撮れなければクビ、という過酷な環境だ。たまたま取材OKの人がいれば良いが、まあ難しい。なので、その某番組は常時50人ほどのディレクターがどこかで取材しているらしい。これは、通常の5倍近くの数。皆、一獲千金を狙い、取材を申し込む。つまり取材OKで喜ぶディレクターの笑顔は、本物なのだ。
文:岡内義人
読売テレビ「土曜はダメよ」「かんさい情報ネットten.」、ABCラジオ「征平・吉弥の土曜も全開」など番組構成や、テレビCMなどを手がける
関連キーワード