イマドキの新常識
数字が取れない要素とは!?
「なぜか、養殖サーモンは数字が取れないんですよ」…。先日、会議でプロデューサーが、こう述べた。サーモンは、すしネタでも人気なのに、なぜ? 聞けば、飼育を紹介する際に、生々しいと視聴者が離れていくという。キュートな子豚を紹介した後に豚肉を実食するなら、残酷と思うのも分かるが、プロデューサーも首をかしげていた。昔は、ラーメン、赤ちゃん、動物の三大要素が、数字を取るといわれていたが、今は違う。例えば、蛇、虫といった類も、危険生物として子どもに人気だ。では、数字が取れない要素は何か。前述のサーモンなどの川魚もそう。他には、“あざとい演出”というのもある。格闘技の試合が1時間前から、「この後すぐ!」という見出しで放送され、あとでクレームが来ることも。他には、不倫、浮気した芸能人も視聴率が離れる大きな要因だ。彼らが出演しているだけで、主婦層から目の敵にされ、替えられることが多い。では、あざとい演出で不倫した芸能人が川魚を養殖する!という番組の視聴率は、どうなのか? 検証番組は恐ろしい数字となるので、実現は無理だろう。
文:岡内義人
読売テレビ「土曜はダメよ」「かんさい情報ネットten.」、ABCラジオ「征平・吉弥の土曜も全開」など番組構成や、テレビCMなどを手がける
関連キーワード