知っておきたい住宅の基礎知識~構造・工法編①~
イメージする間取り、デザインを
実現するために知識を深めよう
そろそろマイホームをと思い始めたら、住宅展示場に行ったり、完成見学会に参加したり、物件を見る機会が増えますよね。ステキなおうちを見ると夢は膨らみますが、構造・工法によってできること、できないことがあるのはご存じ? “お宅拝見”の前に、まずは構造・工法の勉強から。戸建て住宅の構造・工法について、和歌山県建築士会常務理事・鈴木史郎さんに教えてもらいました。
日本家屋の主流は木造軸組み工法
戸建て住宅で代表的な工法は、木造軸組み、2×4(ツーバイフォー)、鉄骨造、鉄筋コンクリート造。加えて、木質系と鉄骨系ユニットのプレハブ工法も存在します。
木造軸組みは、柱と柱を梁(はり)で水平につないで、対角線を筋交いで補強。日本の家屋の大半はこの工法で、在来工法ともいわれています。北米で普及した2×4は、壁によって建物を支えるため枠組み壁工法とも。骨組みに軽量および重量鉄骨を使用したのが鉄骨造、鉄筋を組み上げて型枠にコンクリートを流し込むのが鉄筋コンクリート造。「耐震に関しては法規制があるので、どれが強い、弱いというのはありません。でも、揺れの感じ方は異なります。どの工法にするかは建てる人次第ですが、メーカーやビルダーによって得意とする工法があり、モデルハウスを見る前に知識を持っておくと、得られる情報量や理解度が違ってきます」と鈴木さん。
例えば、木造軸組みだと“柱のない広いリビング”には限界があり、「1階は鉄骨や鉄筋コンクリートに、2階は木造軸組みといった組み合わせも可能」と。コストは一般的に、木造→鉄骨造→鉄筋コンクリート造の順に高くなる傾向にあり、「“上物”の重量が重くなればなるほど基礎を頑丈にしなければならない上に、鉄鋼の価格も影響します」とのこと。
次回は木造軸組み工法のメリット・デメリットを紹介します。
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