宅建協会が解説! 2019年度税制改正大綱
空き家の譲渡所得
3000万円特別控除の延長・拡充
毎月1回お届けしている和歌山県宅地建物取引業協会(宅建協会)のコラム。今回は、「2019年度税制改正大綱」に盛り込まれた、「空き家の譲渡所得の3000万円特別控除の拡充・延長」について取り上げます。
総務省の「13年住宅・土地統計調査」によると、空き家数は全国で820万戸、全住宅の7戸に1戸が空き家という状況で、今後さらに増え続けると予測されています。その対策の一つとして、政府は16年度の税制改正で、「空き家の譲渡所得の3000万円特別控除」の制度を新たに設けました。「そもそも、皆さん、この制度を知っていますか?」と、宅建協会広報啓発委員長の藪雅仁さんは問いかけます。
「簡単に説明すると、相続により空き家になった不動産について、相続人が『一定の要件』を満たして売却した場合、譲渡所得から3000万円を控除することができる制度です」と。現行制度の期限が19年12月であったことから、23年12月まで延長されました。
また、1981年5月31日以前に建築された家屋で譲渡価額は1億円以下、被相続人が単身で相続開始直前まで居住、相続人(売り主)が譲渡前に家屋を取り壊すか耐震リフォームをするなど、「一定の要件」が細かく規定されている中、「要件も一部見直され、被相続人が老人ホームなどに入居していた場合と、譲渡後に家屋の除却または耐震リフォームを行った場合も対象に加わりました」と藪さん。といっても不動産に精通していない人にとってはあまりなじみのないこの制度。相続した空き家で困っている人は、気軽に宅建協会に相談を。
次回から、宅建協会による「不動産のお悩み解決(仮称)」の新企画がスタート。「隣の空き地の雑草が迷惑」「“敷金礼金0円”って借りても大丈夫?」など、家・土地に関する素朴な悩み・疑問を募集。質問内容と〒住所、氏名(ペンネーム)、年齢、電話番号を明記し、〒640-8557(住所不要)和歌山リビング新聞社「宅建質問」係まで。Eメール(living@waila.or.jp)でも受け付けます
問い合せ | 宅建協会 |
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電話 | 073(471)6000 |
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