勝手に決定!
2018 テレビ界 今年の漢字は?
先に結論を。僕のテレビ界の今年の漢字は「鰯」だ。なぜなのか、あらためて平成30年のテレビ界をざっと振り返っていきたい。バラエティーは、「めちゃイケ」など、大型番組が相次いで終了した。スポーツの注目は、平昌冬季五輪とロシアW杯。今年の最高視聴率は、そのロシアW杯の日本コロンビア戦(48・7%)。おそらく、紅白も抜けないのでは。民放ドラマでは、松本潤主演「99・9」(TBS系・日曜夜9時)が、平均視聴率17・6%と最もヒット。報道番組は、豪雨、台風、地震など相次ぐ災害に、緊迫する諸外国情勢など、視聴者のニーズがより高まっていた。では、なぜ漢字が「鰯」なのかというと、“いわし”ではない。“ぎょ”っとすることが“弱”かったのだ。つまりは、インパクトのある番組がない。大型バラエティーの後番組も話題にならず、ドラマも20%越えはゼロ。けれど、これはあくまでも視聴者目線だ。制作者目線だと、“ぎょ”っとする企画は通りにくいことも知っている。来年の漢字こそは“うぉ~”っと“喜”ぶ「鱚(きす)」となれば、テレビが面白くなるだろう。
※次回は年末年始号に掲載
文:岡内義人
読売テレビ「土曜はダメよ」「かんさい情報ネットten.」、ABCラジオ「征平・吉弥の土曜も全開」など番組構成や、テレビCMなどを手がける
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