2016年4月に「マンホールカード」が発行され、全国的に脚光を浴びている“デザインマンホール”。リビング編集部が和歌山県内を調査して、“個性派”を集めてみました。
市のイメージキャラクター「そうへぃちゃん」。オレンジ色の「消火栓」は岩出市内でよく見かけますが、「空気弁(上水道)」の青色は希少。
★発見場所・喜望ゼミナール岩出校近く
みんなの人気者、ジャイアントパンダが暮らす「ブリーディングセンター」の“穴”をふさいでいるのは、もちろんパンダ。1頭バージョンもあり。
★発見場所・アドベンチャーワールド
日本一の「梅干し」の産地で知られていますが、千里の浜は本州有数のアカウミガメの産卵地でも有名です。
★発見場所・JR南部駅
ミカン顔の「すまいるブラザーズ」は旧川辺町のマスコットキャラクター。町の花ミカンもあしらわれ、ミカン尽くしの一枚。
★発見場所・道成寺参道
世界リゾート博の開催に合わせ造られた人工島には、カモメ、入道雲、荒波と海を象徴するものと和歌山の伝統工芸品「紀州手まり」が。
★発見場所・和歌山マリーナシティ
平成の大合併で、下津町と統合される前の旧海南市の市章と市の鳥ホオジロ、市の木ヤマモモ、市の花サツキが描かれています。経年劣化で新調されたらどうなるの?
★発見場所・海南インテリジェントパーク大池広場周辺
旧金屋町のマスコットキャラクターの「カーナ」がなんともチャーミングで癒やされます。特産品のミカンとブドウとともに。
★発見場所・オレンジの郷(さと)付近
ちょっと下を向いて歩いてみませんか?
きっとあなたも“マンホーラー”に
マンホールって何のためにあるのか知っています?「地下に埋設された上下水道や電気・通信ケーブル、ガス管の点検、修理などのために、作業員が地上から出入りできるように造られたもの。マン(人)とホール(孔)を組み合わせた言葉で、似たようなものに『ハンドホール』があります」と、和歌山県下水道課・北林昌樹さんは説明します。
数あるマンホールの中で、蓋(ふた)にイラストを取り入れた“デザインマンホール”が採用されているのは、主に下水道と消火栓。今話題の「マンホールカード」は、下水道(汚水処理と雨水処理)への理解を深めるために、国土交通省などが主体となった団体「下水道広報プラットホーム」と自治体が共同で発行しています。ちなみに、円形のマンホールの蓋が多いのは、蓋がずれても穴に落ちないため。表面のデザインには、滑り止めの役割もあります。
マンホールに関するうんちくをもう一つ付け加えると、マンホールの上に簡易な便座やパネルを設け、災害時などに迅速、衛生的にトイレ機能を確保する“マンホールトイレ”というものがあります。東日本大震災や熊本地震の際にも活用されました。県内では和歌山市や岩出市などに413基整備されています。
奥深いマンホールの世界
和歌山城のチャイム音にも使われている童謡「鞠(まり)と殿さま」にちなんで、紀州手まりを図案化。カラーは1枚だけ。
★発見場所・和歌山城内伏虎像前
お月さまとお星さまに「みさと天文台」…。子どもが描く「宇宙空間」をそのまま表現したような遊び心のあるデザインですね。
★発見場所・美里支所近く
桃の町・旧桃山町の人気キャラクター・モモちゃんとピーチくん。モモの花と実もかわいく、まさにモモ三昧。ピンク色のカラーが見たいな~。
★発見場所・桃山町内
弘法寺の釣り鐘と稲穂。決して派手さはありませんが、いぶし銀の魅力があります。弘法寺にある鎌倉時代の釣り鐘は、県の重要文化財。
★発見場所・上中・下中地区
「紀の川を泳ぐアユ」「緑豊かな山」「太陽の炎」で市の街のテーマ「水・緑・太陽」を表現。見つけるとパワーチャージできそう!
★発見場所・橋本市運動公園
九度山町の耕作地に占めるカキ畑の面積割合は64%で全国1位。真田幸村ゆかりの地だけに、「六文銭」だともっと目を引くんだろうな~。
★発見場所・九度山町内
特産のミカンと町の花コスモス。マンホールカードに採用されているのとは別デザインですが、もう一ひねりあってもいいかも。
★発見場所・熊井地区
中心は湯浅城。町の花サンポウカン、町の木のナギに加え、金山寺みそ、湯浅しょう油などの名産品を詰め込みすぎた感はありますが、渋い!
★発見場所・湯浅幼稚園前
市の花木ハマボウ、市の花コギクと市の木クロガネモチを取り入れた、“市のシンボル盛り込み型”ですが、ポップな色使いでキュート。
★発見場所・JR御坊駅前
本宮地域は言わずと知れた温泉郷。川湯温泉で遊ぶ子どもと、旧町の花ササユリと旧町の鳥オオルリが描かれています。
★発見場所・川湯温泉
龍神村のシンボルである龍が描かれ、ピカイチの格好良さ。金色のものがあれば縁起がよさそう!周りの“イガイガ”はスギの木です
★発見場所・龍神温泉近く
町の名物「ひょうたん」をアニメチックに表現。町の花サクラも散りばめられています。今年1月にはゆるキャラ「ひょうたんせんぱい」も誕生。
★発見場所・JR紀伊富田駅周辺
白浜町には多数の観光名所がありますが、モチーフは円月島。最も表現しやすかったんだろうな~と予測。海には帆船も浮かんでいます。
★発見場所・白良浜近く
さすがはクジラの町。ホエールウオッチングならぬ“マンホールウオッチング”でもクジラに遭遇。荒波の中を雄大に泳ぐクジラが勇ましい。
★発見場所・太地町立くじらの博物館前
柿本人麻呂が歌に詠んだ市の花ハマユウと熊野灘の波をあしらっています。カラーバージョンは市内に1枚とか?!
★発見場所・国道168号越路不動産前
全国191自治体で222種類発行されているマンホールカード。1つのカードは絶対に1カ所でしかもらえないため、旅目的にして収集するコレクターもいるのだそう。和歌山県では和歌山市と有田川町が導入。他の自治体の下水道担当の皆さま、ブームが過ぎ去る前にぜひとも発行してください!
2016年8月1日(第2弾)に発行。10月18日現在で1903枚(和歌山市内412人、和歌山県内83人、県外1408人)を配布。
和歌山市の下水道処理人口普及率は39.3%(16年度末)。汚水の都市計画決定区域は6087ha、うち事業計画区域は3613haで、16年度末で2538haを整備済み。
和歌山市と同じく2016年8月1日(第2弾)に発行。これまでに700枚配布(10月20日現在)。「もらいに来てくれるのは、ほぼ町外の人です」と担当者。
有田川町の下水道処理人口普及率は34.6%(16年度末)。全体計画面積は334.7ha(旧吉備町)、16年度末で259haが供用開始されています。
和歌山県内のマンホールの蓋を撮影して、自分のフェイスブック、インスタグラム、ツイッターに「#リビング和歌山マンホール」で投稿すれば、ガソリンスタンド(ENEOS・JA-SS)で使えるQUOカード(1000円分)を抽選で5人にプレゼント。ハッシュタグをチェックして、当選者には和歌山リビング新聞社からメッセージを送ります。
応募締め切り |
11月30日(木)午後11時59分 |
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プライバシー設定は「公開」、撮影場所も明記してください |
※撮影時は安全を確認し、くれぐれも車や歩行者の邪魔にならないようお願いします
取材協力:日本マンホールの蓋学会
(http://sky.geocities.jp/usagigasi1f/)