みそソムリエが伝授 夏バテ撃退 食べてみそ
- 2014/8/21
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私たちの身近にある調味料「みそ」。意外と知られていませんが、栄養たっぷりで夏バテ対策にぴったり。みそソムリエの宮本結実さんに聞く〝みそのはなし〞と、残暑を乗り切るレシピを紹介!
みそソムリエとは…
みそを深く愛し、その文化を多くの人に伝える“みその伝道者”。「みそソムリエ認定協会」が認定する資格です。みそ作りのノウハウや料理のバリエーションなど、幅広い知識を持ち、日本各地にあるみそに精通しています。
日本独自の発酵食品
お盆が明けて、夏のお出かけイベントもひと段落。暑さの影響で少しずつ体力を消耗して、「なんとなくだるい」「食欲がない」といった夏バテの症状が出やすい時期です。
そんなときには「みそ」。身近にある調味料で、栄養のバランスが取れたみそは、夏バテ対策にぴったりなのです。〝みそソムリエ〞こと宮本結実さんに聞きました。
日本特有の発酵食品であるみその始まりは諸説ありますが、古くは飛鳥時代までさかのぼるといわれています。その後徐々に発展し、江戸時代には現在と同じようになくてはならないものになりました。「この頃に作られたことわざ〝みそ汁一杯三里の力〞や〝みそ汁は医者殺し〞などからも分かるように、昔の人は経験的にみそのパワーに気が付いていたのでしょう」と宮本さん。
ごはんとみそ汁という質素な食事をしながら、日本人が健康でいられた理由は、機能性に富んだみそにあるといわれています。
みそは栄養の宝庫
みその主な原料は大豆。良質のたんぱく質を豊富に含み、〝畑のお肉〞といわれています。米みそ、麦みそ、豆みそで異なりますが、中心になるのは大豆の栄養。発酵することによって、もともと持たない(あっても少量の)アミノ酸やさまざまなビタミンが増加します。その中には、生命に必要な必須アミノ酸8種類がすべて含まれます。他にも、炭水化物をエネルギーに変えるビタミンB1、疲労回復に欠かせないマグネシウム…とまさに〝栄養の宝庫〞。注目したいのが、みその消化を助ける働きです。大豆そのままでは体に消化吸収されにくいのですが、みそは発酵する途中で吸収されやすい形まで分解。消化酵素も含まれ食品の消化を助けます。
「夏にあつあつのみそ汁はちょっと…」いえいえ、暑い時期にぴったりの冷製みそ料理もあります。2面では、宮本さん直伝・みそ料理のレシピを紹介しましょう。
残暑を乗り切るみそレシピ♪
サラッと食べられるみそ料理を一挙紹介。栄養もうま味もたっぷり含んだ料理で厳しい残暑を乗り切りましょう!
大葉とショウガのみそ(3~4人前)
《材料》
●みそ・・・大さじ6 ●みりん・・・・大さじ3 ●酒・・・・大さじ1 ●大葉・・・・20枚 ●ショウガ・・・・ひとかけ
《作り方》
- 大葉とショウガをみじん切りにする
- 大葉以外の材料を弱火にかけ、ツヤが出るまで2、3分練る
- 火からおろし、冷めたら大葉を混ぜて完成。アジの刺身と一緒に包丁でたたいて「なめろう」に、焼き魚にぬったり、フライにも。ナスや豆腐の田楽にする場合は、砂糖を大さじ1と1/2加えたものをぬってあぶります
アジのゴマみそ(4人前)
《材料》
●アジの干物・・・一尾 ●麦みそ・・・・80g ●ごま・・・・大さじ2
《作り方》
- からいりしておいたゴマをすり鉢ですり、麦みそを加えてする
- アジの干物を焼いてほぐし、1に加えてさらにする。これで簡単冷や汁のもとの完成。そのままおつまみにしてもおいしいです
きゅうりや豆腐、大葉やミョウガなどの薬味をあしらって冷や汁に。具材から水分が出るので、味見をしながら冷水で少し濃いめにのばしましょう
ゴマみそダレ(4人前)
《材料》
●みそ・・・大さじ4 ●ねりゴマ・・・・大さじ2 ●豆乳・・・・200cc ●水・・・・150cc ●めんつゆ3倍希釈・・・・大さじ4
《作り方》
- みそとねりゴマをよく混ぜる
- 残りの材料を少しずつ加えながらのばしていく
ソーメンやうどん、冷やし中華のタレに使えます。お好みでラー油、紅ショウガとも相性抜群です