地震保険料が改定 和歌山県は15.3%の引き下げに
- 2017/6/8
- ハウジング
損害区分が4区分に細分化
南海トラフ大地震による災害が懸念される中、政府の地震調査委員会が公表した2017年版「全国地震動予測地図」によると、和歌山県は今後30年以内に震度6以上の揺れが起こる確率は58%で、前年より1%増加。また、和歌山県が3年ごとに行っている今年度の「防災・減災に関する意識調査」で、今後10年内に南海トラフ地震が起こる可能性があると考えている人は63.2%と前回に比べて約10%増加。地震への危機感や意識の高まりが伺えます(調査対象は県内在住で20歳以上、4000人)。
「防災・減災のための備えはもちろん、建物や家財を補償してくれる地震保険も必要です」と話すのは、独立系ファイナンシャルプランニング会社「アドバンス・コミュニケーションズ」(和歌山市十二番丁)代表取締役・秋山裕材さん。
地震保険は、損害保険の一つで火災保険に付帯して契約します。その地震保険料が今年1月に改定され、全国で平均5.1%の値上げとなりました。今後2021年まで段階を経て、さらなる値上げが予定されています。しかし、今回の改定では値下げとなった地域もあります。秋山さんは「中でも和歌山県は、引き下げ率が最も高く、最大で15.3%。今後も引き下げられる見込みです。加入を考えている方は、さらに値下がるのを待つのも一案ですが、時期が明確ではなく、地震もいつ起こるか分かりません。総合的に判断をして加入するのが大切」とアドバイス。
また、建物の被害状況に応じて保険金の支給額を決める「損害区分」が3区分から4区分に細分化されました(上記表)。「全損、半損、一部損で保険金の支払い割合が大きく異なっていましたが、半損の損害区分が2つに分けられたことで緩和されたと考えられます。分からないことがあれば、保険代理店などに相談を」と話しています。