国の平成28年度補正予算が成立 住宅エコストック循環支援事業が新設 制度のポイントを知り、有効に活用を
- 2016/11/17
- ハウジング
家計の負担にならないよう計画を
国の平成28年度第2次補正予算が成立。住宅関連では、中古住宅の購入やエコリフォーム、エコ住宅への建て替えの支援を盛り込んだ「住宅エコストック循環支援事業」が新たに創設されました。今回は制度の内容について触れてみます。
教えてくれるのは、独立系ファイナンシャルプランニング会社「アドバンス・コミュニケーションズ」(和歌山市十二番丁)のファイナンシャルプランナー・垣由起さん。「選択肢の一つとして新築にはない制度があるので、ポイントを理解した上で有効に活用しては」と話しています。
中古住宅の購入支援は、40歳未満(10月11日時点)の人を対象に実施。申請には専門家の住宅診断を受け、「既存住宅売買瑕疵(かし)保険」を付帯していることが条件で、一定の性能基準を満たしていることが証明されると、住宅診断関連費用として5万円が補助されます。
また、マイホームの開口部や外壁・天井・床の断熱改修、省エネ性能を持つエコ住宅設備など、条件に定められたリフォーム工事を行った場合、最大30万円の補助が適応されます(耐震リフォームを合わせて行う場合は最大45万円)。ただし、リフォーム後の住宅が新耐震基準(昭和56年施行)を満たしていることが必要です。
さらに、耐震基準の低い住宅を取り壊し、そこにエコ住宅を建てれば30万円、認定長期優良住宅などは最大20万円の加算があるので、合わせて最大50万円の補助が受けられます。
他にも、年間の一次消費エネルギーが正味マイナスゼロとなる住宅「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)住宅」への補助もあります。
垣さんは「土地は資産として残るので、自分が住みたいと思っている地域の中古住宅を探し、購入するのもいいかと思います。でも、住宅ローンなどが、家計の負担にならないようしっかりとした生活設計を立てることが重要です」とアドバイスしています。