14年ぶりに和歌山場所開催 大相撲観戦のいろは
- 2016/9/1
- フロント特集
秋風薫る9月。11日(日)から東京・両国国技館で大相撲9月場所がスタート。10月18日(火)には、和歌山ビッグホエールで14年ぶりに和歌山場所も開催されます。迫力ある大相撲を“生観戦”しませんか。
和歌山で大相撲が見られる
めったにないチャンス、巡業に行こう
国技である大相撲は、奇数月に東京、大阪、名古屋、福岡で〝本場所〞が15日間行われ、NHKで生中継されるため、皆さん一度は目にしたことがあるはず。ですが、よほどの〝好角家〞でない限り、〝生〞で「取組」を見た経験がある人は少ないのではないでしょうか。
和歌山に住む人たちにとって、その願ってもないチャンスが到来。10月18日(火)に和歌山ビッグホエール(和歌山市手平)で、平成14年以来実に14年ぶりに〝和歌山場所〞が開催されます(下記参照)。これは、優勝争いや「番付」の昇降が決まる〝本場所〞ではなく、相撲道の普及、地域の活性化、青少年育成を目的とした〝巡業〞の位置づけ。しかし、鍛えられた力士の肉体がぶつかり合うのを、間近で見られることに間違いありません。とはいうものの、テレビで見るのとは違い、会場では〝土俵上〞に四股名(しこな)も、決まり手もテロップ表示されず、解説もなし。日ごろから相撲中継を心待ちにしている〝相撲上級者〞はさておき、〝相撲初心者〞は何をどう楽しめばいいのか…。
海南市出身の春日野親方(元関脇栃乃和歌)が、〝大相撲の基本と巡業を楽しむ術〞を、また、今ちまたで話題の熱狂的な相撲好き女性、いわゆる〝スージョ〞が、〝スージョ流大相撲の見方〞を教えます。
親方と“スージョ”が解説
大相撲は〝強い者が勝つ〞世界
本場所は「番付」の基準となる真剣勝負
今回、和歌山市で〝和歌山場所〞の開催が実現できたのは、今年3月、日本相撲協会の新理事で広報部長に就任した春日野親方が呼びかけたから。和歌山出身の親方にとって〝地元〞の人に大相撲を生で見てもらいたい思いは強く、「土俵での躍動感や緊張感、ぶつかり合う時の音や迫力を感じて!テレビで中継されるのは〝正面〞からですが、会場では四方八方から、普段は見られない力士の所作などが見えます。それと、和歌山はアマチュア相撲が盛んな地なので、新しい力士も発掘したいですね」と話します。
相撲のルールはいたって簡単、「土俵外の地面に体の一部がつく」か「足の裏以外の体の一部が地面に触れる」と負けになります。この他、〝禁じ手〞と呼ばれる反則技などもありますが、細かいことは置いておいて、階級などなく単純に〝強い、者が勝つ〞という仕組み。
ちなみに大相撲はすべてがランキングの世界。公式戦ともいえる本場所の勝敗で「番付」が変わり、横綱、大関、関脇、小結、幕内、十両と続き(ここまでが関取と呼ばれ、給料がもらえます。現在70人)、以下の幕下、三段目、序二段、序ノ口の力士たちは、十両以上の関取の付き人(日常の世話役)をしています。
巡業ならではの楽しみ方
写真撮影、サインOK
会場進行の妨げにならなければ問題なし。ただし、力士に声をかけるタイミングは見計らって。女性、子どもは応じてもらいやすい?!
公開稽古を見逃すな!
公開稽古は地方巡業の醍醐味。本場所では見られません。午前8時からと朝早いですが、早起きして見に行きましょう
握手会に参加しよう
巡業では「取組」の合間に「お好み」と呼ばれる余興が行われます。和歌山場所では、握手会の他、幕内力士による子どもたちの稽古、地元のアマチュアと幕下力士との対決などが予定されています
力士と触れ合える地方巡業
和歌山場所には総勢260人が参加
「今回の巡業には親方衆、行司、呼出、床山を含め総勢約260人が参加。基本的に東西の力士が下から順に当たるように取組が編成されます。それと巡業ならではの楽しみといえば、公開稽古(げいこ)はぜひとも見てほしいですね。序ノ口から横綱まで、部屋・一門を超えて、体が真っ赤になるまで真剣に稽古をします。本場所では見られない光景です」と春日野親方。
また、力士の了承を得られれば、気軽に写真を撮ったり、サインがもらえたりするのも巡業の醍醐味(だいごみ)。「本場所では立ち止まって写真撮影に応じたり、サインをすることを禁じていますが、巡業での対応は力士に任せているので、タイミングを見て、お気に入りの力士に声をかけてみてください」と。
さらに、和歌山場所では、力士との握手会や幕内力士による子どもたちの稽古、幕下力士と地元のアマチュアとの相撲対決など、「お好み」といわれる余興も企画されています。
国技であるがゆえに、古くから継承されているしきたりや作法といったものもありますが、むずかしく考えず、まずは足を運んでみてはいかが。観戦マナーなどは、日本相撲協会のホームページ(http://www.sumo.or.jp/)をチェック!
相撲部屋の豆知識
相撲部屋は師匠が力士を養成するところで、現在全44部屋。力士はいずれかの部屋に所属しています。上記力士が所属する3部屋をクローズアップ。
春日野(かすがの)部屋 | 師匠/春日野(元関脇栃乃和歌)、元木村山(御坊市出身)が所属していた |
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出羽海(でわのうみ)部屋 | 師匠/出羽海(元小城ノ花)、元久島海(新宮市出身)が所属していた |
九重(ここのえ)部屋 | 師匠/九重(元大関千代大海)、先代は元横綱千代の富士 |
スージョ流 相撲観戦ポイント
1.“オシメン”を見つける!
強さもですがルックスもかなり重要な要素かと…。自分のお気に入り力士の「取組」には熱が入ります
2. 土俵入りでは化粧まわしをチェック
キャラクターものや名前にちなんだかっこいいものなど、力士の個性が出ているので見ていて楽しい
3.四股名に興味を持つ
漢字を見て、何て読むのかな?と調べていくうちに顔と名前が一致。やはり力士を知ることは大切
4.巡業は力士に近付けるチャンス
本場所では、サインや写真撮影になかなか応じてもらえないんです。巡業ばかり見ている“スージョ”も
5.技なんてわからなくてもOK
土俵上での「立合い」は緊張の瞬間。ぶつかり合うのを見ているだけでワクワク、ドキドキ
リビング読者5組を招待! 和歌山場所を観戦!
開催日時 | 10月18日(火)午前8時~午後3時 |
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場所 | 和歌山ビッグホエール(和歌山市手平) |
チケット | チケットぴあ、ローソンチケットなどで発売中 1階席(記念座布団付き) タマリ席1万5000円(1人)、ペアマス席A2万4000円(2人)、ペアマス席B2万円(2人)、アリーナ・イス席9500円など お土産セット(特製弁当、お茶、お土産)4320円 予約販売 |
問い合わせ | 大相撲和歌山実行委員会事務局 |
電話 | 073(455)5721 |
興行内容 | 午前8時開場、公開稽古/午前11時序二段・三段目・幕下取組/午後1時十両土俵入り、十両取組/午後1時半幕内・横綱土俵入り、主催者あいさつ/午後2時幕内取組、弓取式/午後3時打ち出し(終了予定)その他握手会、地元アマチュア対幕下力士の対戦など |
大相撲和歌山場所にペア5組を招待します | 希望者は、ハガキに〒住所、氏名、年齢、電話番号、紙面(1・2面)の感想を明記し、〒640-8557(住所不要)和歌山リビング新聞社「大相撲」係へ。9月7日(水)必着。当選発表はチケットの発送をもって代えます(9月下旬の発送予定) |