妊娠率は 30代後半から急降下
- 2016/3/3
- コーナー
- ココロとカラダのSOS
最近、よく耳にする“妊活”。晩婚化の影響もあり関心を持つ女性が増えていますが、そんなに妊娠って難しいの?専門医に聞きました。
Q 子どもがなかなかできません。もしかして不妊症?
A 不妊の定義が、平成27年夏以降、妊娠を希望した男女が2年間かなわなかった場合から、1年間と短くなり、卵巣や精巣などの治療が必要な場合は、期間を問わないと変更されました。
Q 自然と妊娠できるのでは。
A いろいろな統計がありますが、30代前半までに妊活・不妊治療を始めた場合、およそ7割が出産に至るのに対して、30代後半で約4割、40代以上になると約1割と年齢とともに低下します。
Q なぜ妊娠率が低下するのですか。
A まずは「卵子の老化」が考えられます。女性は生まれたときに、一生分の卵子のもとが作られていて、年齢とともに数が減少します。卵子も自身と同じ年齢を重ねていくので、加齢に伴い質も低下していきます。また、子宮頸(けい)がん、子宮内膜症、卵巣嚢(のう)腫などの婦人科疾患が見つかった場合、先に治療を優先させ、妊娠・出産を先送りにせざるを得ないこともあります。
その他、男性の草食化やセックスレスの増加も考えられます。実際に1回の性交渉で妊娠するとは限らず、排卵期に回数を増やすことで妊娠率が上がることもあります。「私って妊娠できるの?」と思ったら、体調チェックをかねて産婦人科を受診しましょう。排卵の有無、生理周期などを知ることは、妊活にも避妊にも大切なことです。
取材協力 | 日本赤十字社和歌山医療センター第一・第二産婦人科部 |
---|---|
ホームページ | http://www2.kankyo.ne.jp/nisseki-w/ |
※次回は4月2日号掲載