思いがけないやけど 予防ととっさの手当て
- 2015/11/5
- コーナー
- ココロとカラダのSOS
寒くなるこれからの季節、リビングルームではストーブを使用、食卓では鍋料理の登場回数が増え、思いがけず“やけど”してしまうことも。注意することや対処法について専門医に聞きました。
Q 病院でやけどの治療をする人は多いの?
A 乳幼児と高齢者に多いです。勤労世代は、日常生活で治療が必要なほどのやけどは少なく、労災によるものが多いですね。
Q 子どものやけどで注意することは。
A 炊飯器や電気ポットの蒸気に興味を持って手をかざしたり、カップ麺、みそ汁、コーヒーなどを誤ってかぶったり、ホットプレートをついつい触ってしまったり…、というケースが多いです。子どもの皮膚はとても薄いので、低い温度でも水ぶくれができやすく、皮膚の深部まで到達すると治りにくくなります。
Q 高齢者のやけどの特徴は。
A ガス火や仏壇のロウソクの火が着衣に燃え移ったり、足元がふらついてストーブややかんの湯でやけどすることもあり、家族の見守りや消し忘れ防止機能を活用するなどの工夫が必要です。
Q やけどはどう手当てすればいいですか。
A 30分以上流水に当てるか、氷水の入った袋などを患部に当て続けます。水膨れができても、つぶさないこと。もし、つぶれたら皮をめくらず皮膚科か形成外科に相談しましょう。特に子どもの手の場合、再生する時に皮膚が縮んで、指が伸びにくくなることがあるので、早めに受診しましょう。やけど痕は日焼けによる色素沈着が起こりやすいので、気になる人は予防してください。
取材協力 | 日本赤十字社和歌山医療センター形成外科部 |
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※次回は12月5日号掲載