NHK紅白歌合戦
新たな戦略〝目玉待ち〞とは!?
年末の風物詩、もはや唯一ともいえる国民的番組「NHK紅白歌合戦」。出場者46組中、出場20回を超すのは五木ひろし、石川さゆり、坂本冬美など7人だけ。いわゆるベテラン勢が少なく、若者層を狙ったラインナップだ。特にビッグなサプライズもない。これでは、過去最低のひどい視聴率になるのでは?と勝手に心配してみるが、すぐに「待てよ」と考えを改めた。思えば、昨年の紅白歌合戦。解散するSMAPが、サプライズ出演するかもと騒がれていた。その影響なのか、視聴率は一昨年を上回り40%超。NHKの面目が保たれた。視聴者に、もしかしたら出るかも?という心理が働いたのかもしれない。今年は来年で引退する安室奈美恵が、その〝目玉〞だ。NHKは最後まで交渉するとし、最初は難しそうと発表したが、その後、急きょ出場が決まった。まさにNHKの粘り勝ち。彼女が歌う最後の紅白は見たいし、どんな演出なのかを期待してしまう。〝キミ〞なしでは淡泊なのと、「目玉焼き」ならぬ「目玉」待ち。おいしくなるかは、NHK次第だ。それでは良いお年を。
※次回は1月13日号に掲載
文:岡内義人
読売テレビ「す・またん」「かんさい情報ネットten.」「土曜はダメよ」、ABCラジオ「桑原征平 粋も甘いも」などの番組構成を担当中
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