長期優良住宅って何? 良好な状態で長く住める住宅
- 2015/5/21
- ハウジング
キーワードで知る住まいのトピックス
長期優良住宅って何?
良好な状態で長く住める住宅
一定の性能と維持保全計画が要件
税金やローンがおトクに
いいものを作って、手入れを施しながら、長く大切に住まう「長期優良住宅」。平成21年6月に施行された「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」に基づき、長期にわたり住宅を良好な状態で使用するために必要な基準が設けられており、その基準を満たした住宅が「長期優良住宅」の認定を受けることができます。
「長く住み続けられるようにすることで、住宅の取り壊しで出る廃棄物などを減らして環境負荷を軽減するとともに、建て替えの費用を抑えて経済的な負担を少なくします。さらに、建物の資産価値を保っていくために、基準が設けられました」と話すのは、和歌山県建築住宅課の新田和宏さん。
認定基準では、劣化対策、耐震性、維持管理・更新の容易性、間取りなどの変えやすさ、バリアフリー性、省エネルギー対策、住環境への配慮、一定以上の住戸面積、維持保全計画の作成が定められています。新築時に、将来にわたって住宅を良い状態で維持管理できるようにプランを立て、建築後も定期的な点検や補修を行い、それを記録しておくことも義務付けられています。
認定を受けるには、「長期優良住宅建築等計画」を作成し、所管の行政庁に申請します。和歌山市の場合は市建築指導課、海南市・紀美野町は県建築住宅課、その他の市町村は各地域振興局で受け付けています。「和歌山県では毎年1000件前後の住宅が認定を受けています」と新田さん。
長期優良住宅に認定されると、税制が優遇され、住宅ローン減税は、10年間の最大控除額が一般住宅より100万円上乗せされ、最大500万円の減税に。さらには、取得時の登録免許税や不動産取得税が一般住宅より軽減されるほか、固定資産税の軽減期間も長くなります。
また、住宅金融支援機構の住宅ローン「フラット35S」は、当初金利が年0・3%引き下げられる期間が通常5年間のところ10年間に延長。返済期間を最長50年まで設定できる「フラット50」も利用できます。
「長期優良住宅」は、これからの家づくりにおいて、外せないキーワードです。