長引くときはご用心! 「せき」に潜む病気
- 2016/11/3
- コーナー
- ココロとカラダのSOS
空気が乾燥し、風邪やインフルエンザが気になる季節。主な症状である「せき」について専門医に聞きました。
Q せきの出る病気は?
A 風邪だけでなく、せきが続く場合は結核、肺がん、肺炎、ぜんそくなどの病気が疑われます。また、最近、胃食道逆流症という病気が見つかる人が増えています。
Q 胃食道逆流症って。
A 長い時間、前かがみの姿勢でいる、胃酸が活発に出ているなどいくつかの条件が重なった場合、胃の周辺にあるせきを出す神経が過剰に刺激され、頻回なせきが続きます。比較的若い人にも見られ、体重増加も一因となります。喉や食道を診察しても悪いところがないといわれ、診断が下るまで長くかかる場合もあり、現代の生活スタイルによる病気といえます。
Q せきを止めるには?
A 喉の入り口付近に原因がある場合は、うがいや消炎作用のあるトローチなどが一時的に有効です。また、禁煙や受動喫煙の防止なども効果があります。しかし、2週間以上続く場合は、かかりつけの内科医を受診されることをお勧めします。和歌山県は、結核、肺がんが全国的にも上位にランキングされるほど多く、女性も増えてきています。レントゲンやCTで分かるので、放置せずに受診しましょう。
春・秋の季節の変わり目の長引くせきは、ぜんそくの可能性が高く、大人になってから発症することも珍しくありません。自覚がなく、周囲から「せきでつらそう」と言われ受診する人も。たかが「せき」と侮らず、受診して快適な生活を!
取材協力 | 日本赤十字社和歌山医療センター呼吸器内科部 |
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※次回は12月3日号