重大疾患に関係する 高血圧に気を付けて
- 2016/12/1
- コーナー
- ココロとカラダのSOS
健康診断や診察時に測定される血圧、よく聞く高血圧の実態について専門医に聞きました。
Q 高血圧になると?
A 全身の動脈硬化や心臓病、腎臓病、脳卒中などの他、高齢者の認知症にも関連しているといわれています。脳卒中や心筋梗塞などは、血圧が高くなるほど増えることが分かっています。
Q 高血圧の原因は。
A 遺伝と生活習慣の2つが関係すると考えられています。塩分やアルコールのとり過ぎ、肥満、運動不足、ミネラルの摂取不足、ストレスなどが主に挙げられています。高血圧は、中年期までは男性が多い傾向にありますが、高齢になると男女差はほとんどなくなります。
Q 高血圧の対策は。
A 減塩と運動です。日本人の1日の平均食塩摂取量は男性11グラム、女性9・2グラムという厚生労働省のデータがあり、推奨量の6グラムを大きく上回っています。外食や加工食品を減らし、野菜や果物をとること。また、食物繊維も血圧を下げます。定期的に運動することで血圧を5~10水銀柱ミリメートル程度下げる効果があるといわれています。
Q 何に気を付ければ?
A できれば、家庭で毎日血圧を測ることをお勧めします。毎日できる家庭血圧測定の方が、血圧の変化を把握するのに効果的です。血圧は日々変わるので、多少の変化に一喜一憂するのではなく、一定期間の推移を見守ることが重要です。健診・診察時に140/90水銀柱ミリメートル、家庭で135/85水銀柱ミリメートルを常に上回っている場合は、かかりつけ医に相談してみましょう。
取材協力 | 日本赤十字社和歌山医療センター循環器内科部 |
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※次回は1月7日号