和歌山は風が変わりやすい難関コース
風を受けて傾きながら、気持ちよさそうに走るヨット。和歌山マリーナシティにある和歌山セーリングセンターは、ナショナルトレーニングセンターにも認定されており、多くの選手が練習に励んでいます。
今回取材した宮川惠子選手と栗栖佐和選手は、2年前、東京国体のセーリングスピリッツ級で初優勝し、昨年の長崎国体でも優勝。今年、国体3連覇を狙っています。
そんな二人はセンターに到着するとまず海へ。海の様子を把握しながら、お互いの調子を整えます。海の上ではよく他愛もない話をおしゃべりしているとのこと。なので、コミュニケーションもバッチリです。
栗栖選手にとって宮川選手は「経験豊富で頼れる人。冷静で落ち着いています。私は後輩なので甘えず、対等であろうと努めています」とのこと。宮川選手は「無理難題を言っても文句を言わずに取り組んでくれる」と、栗栖選手をしっかり認めています。
栗栖選手は、「セーリングは正解がないので面白い。自然が相手なので同じことは絶対起きません。その困難に適応できるようになるとうれしい」と、逆境を楽しみます。宮川選手も「20年やっていますが、まだまだうまくなれると思います」と、自分の可能性を信じています。
セーリングは、海面に設置されたブイを決められた順に周り、順位を競う競技。観戦するときは、ヨットはジグザグに走ることと、ブイを周回さえすればどんな進路をとってもよいということを知っておいて。試合が始まると、選手たちは風の方向や海の様子を見て、それぞれがいいと思ったコースを走り出します。
和歌山の海は風の周期が変わりやすい難関コース。なので、“風が弱いときの走り方”が課題になるとのこと。目標はもちろん「優勝!」と両選手。彼女たちが笑顔で帰ってくる姿が楽しみです。
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