輝くのか!?
NHK大河「光る君へ」
歴代ワースト2位の平均視聴率となった、昨年のNHK大河ドラマ「どうする家康」。制作費削減など、目まぐるしく変化するテレビ業界のあおりを受けた形となった。面白くない訳ではない。ただ、徳川家康の生涯を描くのに外せない、ダイナミックな合戦シーンなどがCG丸出しで、チープさが目立ってしまった。お金をかけた動画配信のドラマがある中、これでは勝てない。
そこに来て、今年の大河は、紫式部が主人公の「光る君へ」。合戦のような膨大な予算が要るシーンはなさそうだ。恐らく、人間関係やサスペンスの要素で、引っ張っていくドラマとなるだろう。脚本家・大石静さんも平安王朝の権力闘争といった「セックス・アンド・バイオレンス」を描きたい、と述べていた。来年の大河も同様に、合戦などない江戸時代中期が舞台。浮世絵の版元・蔦屋重三郎を描いた立志伝的な作品となるだろう。つまり、合戦が無いネオ大河ドラマへシフトチェンジしようとしているのだ。果たして、それが大河に求められているのか。視聴率がこれ以上、大河ではなく平らにならいよう祈りたい。
テレビのツムジ 関西の放送作家がバッサリ!
文:岡内義人
読売テレビ「土曜はダメよ」「かんさい情報ネットten.」、ABCラジオ「征平・吉弥の土曜も全開」など番組構成や、テレビCMなどを手がける
文:岡内義人
読売テレビ「土曜はダメよ」「かんさい情報ネットten.」、ABCラジオ「征平・吉弥の土曜も全開」など番組構成や、テレビCMなどを手がける
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