読書っておもしろいなぁ!夏休みは本の世界へ
- 2017/7/27
- フロント特集
夏休み、子どもたちは何をして過ごしていますか。時間に少し余裕ができる期間、読書に時間を取ってみませんか。いつもとは異なる世界が広がるかもしれません。
本の数だけ想像力を働かす機会に
自分の興味のある本から始めて
“子どもが読書を好きになってくれたらいいなぁ~”“どうすれば本好きになってくれるのかしら”などと思っている親も少なくないのでは。
「読書は楽しむもの。興味を持つようになる年齢は個人差がありますから焦らずに。文字の多さに抵抗があるならば、挿絵や写真の多い本から読み始めてみてはいかがでしょうか。次第と自分の興味のある本を見つけられるようになりますよ」とアドバイスするのは和歌山県立図書館の司書・藤田達子さん。
では、読書の良さとは何でしょう。
「本の中に描かれている登場人物や風景、ストーリーを想像させてくれます。たくさんの本を読めば、その数だけ想像力を働かす機会が増えるということ。家に居ながらにして、自分の知らない場所や景色に出合ったり、経験したことのない状況を頭の中で疑似体験したり、特別な世界に連れて行ってくれます。感じたり、考えたり、全てが成長する上での心の栄養源となっていると思います」と話します。
夏休みは、普段よりもたくさん本を読む絶好の機会。
下記では、藤田さんに和歌山県出身・在住の作家や写真家の本を紹介してもらいます。気になる本や今まで読まなかったジャンルの本に手を伸ばしてみては。
ページをめくると“グッ”と広がる想像力
本の持つ魅力を感じて
ふとしたきっかけで心に残る一冊に
「和歌山県は、有吉佐和子や佐藤春夫といった歴史に残るような作家を生み、現在も数多くの作家が作品を世に送り出しています」と話すのは県立図書館の司書・藤田達子さん(写真左)。子どもの頃から大の本好きで、一冊の本を何度も繰り返し、読んでいたと言います。「もちろん中・高校生になり、忙しくなると、読まなくなった時期もありました。でも小さい頃から、本をたくさん読んだおかげで、表現力や想像力が豊かになったような気がします」と笑顔を見せます。
同じ本でも、読んだ場所や年齢によって感じ方はさまざま。とっつきにくく途中で放っておいた一冊が、ある時どんどん読み進み、心に残る特別なものになることもあります。それも本の持つ魅力の一つ。
今回、藤田さんに6冊をセレクトしてもらい、おすすめポイントを聞きました(下記)。
親子でおしゃべりを楽しんだり、命や社会の問題や課題について考えたり…。夏休みの読書感想文にも良いのでは。
1冊と言わず、ぜひ全冊を手に取ってみてくださいね。
問い合わせ | 和歌山県立図書館 |
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住所 | 和歌山市西高松1-7-38 |
電話 | 073(436)9500 |
営業時間 | 午前9時~午後7時(土・日曜、祝日は6時、児童室は5時まで) |
定休日 | 月曜(祝日、振り替え休日の場合は翌日) |
ホームページ | https://www.lib.wakayama-c.ed.jp |
駐車場 | あり |
和歌山県出身・在住
作家・写真家の本
妖怪と幽霊、人間が同居するアパート。奇妙な共同生活の中で、それまで閉ざされていた主人公の心が少しずつ開かれていきます。おもしろさの中にも人情味を感じる一冊。
田んぼとそこにすんでいる生き物を県在住のカメラマンが写真で紹介。日本人の主食である米ができるまでの過程や水田の環境を、さまざまな角度から分かりやすく伝えています。
いじめに悩む小学生、ひきこもりの兄を持つクラスメート、小学生の頃に友人を亡くした青年の物語で展開。夢を見つけて進んでいく姿に、子どもだけでなく、大人も元気をもらえます。
昆虫とそれ以外の違いを教えてくれる絵本。簡単なお絵かきのコツを知ったり、遊びながら生き物の特徴が分かったり、学べる絵本(書店では扱っていないので、図書館などで借りてくださいね)。
ガンの告知を受けたエルマおばあさんが家族と過ごした最後の1年間を、愛猫の目を通して描いています。命と向き合うことを語りかける一冊。中学生に読んでもらいたいです。
どんぐりぼうやと時計の長針・短針が散歩に出発。楽しみながら時計の読み方を覚えます。幼児~小学生低学年向き。『とけいのほん2』もあるので合わせて読んでみて。
ここで本が楽しめるよ!
藤並駅2階に併設された美術館と図書館。名前は伊語で「夢の架け橋」を意味します。約2000冊の絵本が置かれており、定期的に絵本の原画展や有名絵本作家のおはなし会・サイン会を開催。夏休み中はワークショップなどのイベントがたくさん。
住所 | 有田川町明王寺37-1JR藤並駅2階 |
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電話 | 0737(52)2580 |
営業時間 | 午前10時~午後7時(土・日曜、祝日は5時まで) |
定休日 | 月曜(祝日の場合は翌日) |
ホームページ | http://www.town.aridagawa.lg.jp/aridagawalibrary/index.html |
駐車場 | なし※藤並駅駐車場を利用可 |
1973年に開かれた寺院内の私設の児童文庫。ボランティアによる読み聞かせや子どもが主催するイベントも行われています。約1200冊の蔵書を持ち、貸し出しノートに記録すれば何冊でも借りられます。読書に飽きたら、縁側から庭に飛び出して遊んでもOK。
住所 | 和歌山市冬野1045(正教寺内) |
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電話 | 073(479)1871 |
営業時間 | 第1・3・5土曜の午後2時~4時半 |
定休日 | 日曜~金曜、第2・4土曜 |
ホームページ | http://syoukyouji.com/library/ |
駐車場 | あり |
個人が集めた本や寄贈本でできた「まちライブラリー」。純文学、文庫本、図録、雑誌など約2万冊。会員登録(無料)すれば、1人5冊まで2週間借りられます。廃版になって書店では扱っていない本や世界の名作文庫など掘り出し物がたくさん。
住所 | 和歌山市米屋町2まちなか交流スペース「みんなの学校」地下1階※受け付けは1階 |
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電話 | 073(460)2028 |
営業時間 | 午前11時~午後7時 |
定休日 | 火曜 |
ホームページ | https://www.facebook.com/mylibrary2003/ |
駐車場 | なし |