脳の活性化、仲間作りの場として マージャンブーム再来?!
- 2015/2/5
- 大人リビング
ギャンブル性が高く、たばこの煙がモクモク、ほろ酔いで夜を徹してジャラジャラ…。これまであまり良いイメージではなかったマージャンが、“脳トレ”に最適な知的ゲームとして注目を集めています。始めませんか「健康マージャン」。
賭けない、吸わない、
飲まないでゲームを楽しむ
「ロン」「ピンフ、タンヤオ、イーペイコウ」。1月23日、ホテル「いとう」(岩出市宮)の一室で開かれていた「シニア健康麻雀大会」。参加者は、自分の手牌(てはい)と他人の捨て牌とにらめっこしながら手役づくりに必死。この大会は、御坊市にある合成樹脂製マージャン牌製造のパイオニア「大洋化学」の支援を受けて、「岩出市シニア健康麻雀クラブ『希望』」が四半期に一度実施しているもの。クラブには、60歳以上の男女約40人が所属、普段は火・金曜に集まって、マージャン卓を囲んでいます。
事務局長の福田斌(たけし)さんは、「『希望』として正式に発足したのは7年前。当クラブのルールはお金を賭けないこと。また、競技中はたばこも吸わないし、お酒も飲みません。みんな純粋にマージャンというゲームを楽しんでいます」と。発足時から夫婦で参加しているという湊満里子さんは、「バドミントンに代わる趣味をと思って始めたのがマージャン。本で勉強してルールを覚えました。頭の体操になるし、ここで友達もいっぱいできました」と言います。
マージャン牌といえば大洋化学、
ボタン製造の技術を応用
ところで皆さん、「大洋化学」のことはご存じでしょうか。インスタントコーヒー用のふたや照明器具の口金パーツなど合成樹脂成形品を製造・販売する会社で、マージャン牌、全自動麻雀卓のシェアは国内トップ。〝ファミコン〞で一躍グローバル企業になった「任天堂」が、37年ぶりに発売し話題を集めたマージャン牌「役満鳳凰」を作っているのも同社です。
「当社はもともとはボタンメーカーで、昭和29年の設立時は、合成樹脂のボタンを製造していました。その後、その技術を生かして人造真珠の原玉、ドミノ牌を手掛け、昭和38年からマージャン牌を作っています」。経営企画グループ兼得販課部長の松山弘樹さんはこう説明します。
マージャンの発祥は中国。戦後、日本でも流行しましたが、当時の牌は牛や馬の骨、象牙などに竹を貼り付け、図柄は掘り師が彫って仕上げた高級品。それが、気軽に買える庶民の遊び道具になったのは、同社が大量生産に成功したから。「多くの大学生やサラリーマンがマージャンにいそしんでいた昭和40〜50年代は、年間約70万セットのマージャン牌を製造。今は年間4万セットくらいしか作っていませんが、シェアは変わりません」と松山さん。全自動麻雀卓については昭和63年の後発参入だったものの、牌と自動卓を一緒に手掛けているところは他にはなく、シェア60%を誇っています。
「ねんりんピック」の正式種目に、
平成31年和歌山県で開催
平成に入って、テレビゲームやコンピューターの普及に加え、バブル崩壊など景気にも左右され、マージャン人口が激減。ところが近年、脳の活性化、社交性といった側面から「健康マージャン」という新たなジャンルを確立。平成31年に和歌山県での開催が決まっている、高齢者のスポーツと文化の祭典「ねんりんピック(全国健康福祉祭)」でも、平成22年から正式種目に採用されています。県内外の「健康マージャン大会」を後押ししている同社としては、「ねんりんピック和歌山大会の健康マージャンは御坊で」と動いています。
岩出市シニア
健康麻雀(マージャン)クラブ「希望」
電話 | 0736(63)3232 |
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開催日 | 毎週火・金曜午前8時半~午後5時 |
場所 | ホテル「いとう」2階カルチャールーム(岩出市宮) |
参加資格 | 60歳以上の男女で月4回以上参加できる人 |
年会費 | 6000円(月々500円) |
参加費 | 1000円(1日、昼食付き) |
その他 | 見学、入会希望者は電話で問い合わせを |