黒江地区を題材に〝まち”をプランニング
高校生が建築設計のアイデアを競う「第8回建築甲子園」(主催=日本建築士会連合会)で、県立和歌山工業高校建築科2年生の作品が、「まちづくり委員長特別賞」に選ばれました。同校は今回3年連続のベスト8入りをしていますが、特別賞は初めて。生徒たちは「みんなで努力したからこそ、できた作品」と喜びをかみしめています。
テーマは、現在の社会問題でもある空き家に焦点をあてた「地域のくらし・空き家を活かす」で、全国から選ばれた44校53作品が集結。テーマの理解度、具体性、創造性、表現力などが評価基準とされました。
同校のプランは、海南市黒江地区を題材に、「温故知新なまち創り~明鏡止水(めいきょうしすい)な屋敷」として、築100年以上など、古い建物3棟のある敷地を、ゲストハウスとシェアハウスとして再生。この場所を拠点に、周辺の空き家もゲストハウスとして利活用することで、人の回遊を促し、まちの活性化につなげようというもの。同連合会からは「空き家をつなぐ“まちづくり”の発想がとてもいい」と評価されました。
このほど、同校で表彰式が行われ、県建築士会・池内茂雄会長から、生徒一人一人に表彰状が手渡されました。
池内会長が「よくここまで考えたと思うくらい、すばらしい作品」と祝いの言葉を伝えると、生徒を代表して東皇佑さんが「今回得た経験を役立てていけるよう、建築のことを学んでいきたいです」と気持ちを新たにしていました。
作品のパネルは、今年10月に埼玉県で開かれる「建築士会全国大会」で展示される予定。
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