優先順位と価値観で判断を
情報が氾濫する中、マイホームを検討している人たちに、正しい知識と有益な情報を伝えるために、和歌山県宅地建物取引業協会の協力を得て展開している「私、家を建てたいんですけど…」シリーズ。情報収集から土地探し、資金計画、着工・引き渡しまで素朴な疑問に、広報啓発委員長の岩端芳則さんに、答えてもらいます。今回は悩める新築と中古物件の選択肢について。
資金計画を立て、土地探しを始めると、住みたいエリアと住めるエリア、建てたい家と建てられる家といった、理想と現実が見えてきます。そこで直面するのが、新築だと希望のエリアは難しく、無理して土地を買ったとしても“憧れのマイホーム”とはほど遠く、中古だと場所はクリアできてもやっぱり家の古びた感が気になって、でも、リノベーションすると新築するのとそう費用は変わらなさそう…、といった価値観と予算の問題。
「何を優先するかですよね。場所が譲れないなら、建物で妥協点を見いだすか、逆に建物にこだわりたいなら、郊外の方が土地にかかる費用は抑えられます。どちらも譲歩できないという人は、建売住宅という選択も考えてみては」と岩端さん。
無理のない資金計画で相応の新築に住めるのが和歌山の良いところ。ただし、昔のように“代々受け継ぐ家”ではなくなってきている昨今、ますます空き家問題は深刻化。将来相続された子どもが住まなくとも、売ったり貸したりできる環境、場所を選ぶというのも頭の片隅に…。
一方で、多くの人が住みたいと思うエリアは、やはり土地の価格は高い場合が多く、それでも人気があるので、なかなか空き地(更地)が少ないのも現状。逆に、まちなかの空き家はどんどん増えてきているので、程度の良い中古物件が見つかる可能性もあります。といっても、中古住宅は、“自分仕様”のおうちではないので、あれこれ手を入れ出したらキリがありません。「水回りの設備入れ替えや間取り変更など“見た目”に投資しがちですが、長く安心して快適に暮らすには、1981年6月以前に建てられた旧耐震の家なら耐震補強が必要ですし(補助金あり)、排水管の更新・修繕、断熱工事も大事」と岩端さんは話していました。
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