組める金額ではなく返せる金額で
和歌山県宅地建物取引業協会の協力で展開している「私、家を建てたいんですけど…」シリーズ。今回は資金計画について、広報啓発委員長の岩端芳則さんに質問を投げかけたところ、協会員で住宅ローンの代理店も手掛けている吉松三喜さんが解説してくれました。
結婚して子どもが生まれ、生活基盤が安定してくると欲しくなるのがマイホーム。しかし、人生で“最も高い買い物”ともいわれる家。いざ住宅展示場に行ってみても巨額なだけに、この先長期間にわたり、住宅ローンを滞りなく返済していけるのか不安がつきまとうもの。一歩を踏み出せないでいる人に対して、吉松さんは、「お金のことで不安になるのは当然のこと。ローンを“組める金額”と“返せる金額”は違います。今の年収で毎月いくらなら無理なく支払えるのか、現状支払っている家賃をベースに、まずは、“返せる金額”を算出しましょう」と呼びかけます。
「金利にもよりますが、35年ローンを組む場合、2800万円の借入で月8万円、2000万円で月6万円、1000万円で月3万円の支払いとなります」と吉松さん。試算した無理なく返せる金額に、預貯金や親からの援助などの自己資金をプラスした額が土地・建物にかけられる金額です。「その額が明確になれば、住むエリア、選ぶ住宅会社も見えてきます。ただ、土地・建物以外に諸費用もかかりますし、翌年から固定資産税も必要です。後々の修繕費用のこともお忘れなく。資金が少なければ、新築だけでなく中古も視野に入れて」とアドバイスします。
ところで、不動産広告で目にする“自己資金0円でも、今支払っている月々の家賃でマイホームが…”といううたい文句。本当にそんなことは可能なの? 「フルローンは確かにリスクもあり、自己資金がないよりあった方がいいですけど、もう少し頭金を貯めてか
ら…と、先伸ばしにすると、現状が賃貸住まいなら、その分、“人のおうち(家主)”にお金を払い続けることに。マイホームを買う、建てると決めたならば、“遅いより早い決断”も悪くないと思いますよ」と教えてくれま
した。
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