「ペットボトルのリサイクルに」社会科授業で児童が提案
桐蔭中科学部が出前授業でサポート
水しぶきを上げながら、夏の青空に向かって飛び出す水ロケットー。
和歌山市立福島小学校(校長=辻本真吾、和歌山市福島)の4年1組が、和歌山県立桐蔭中学校(和歌山市吹上)科学部の協力を得て、6月に水ロケットの製作と打ち上げを行いました。
きっかけは社会科授業でごみの処理や再利用を学習する際、ペットボトルのリサイクルの一案として、水ロケット作りを児童が提案。担任の阪田洋子教諭が桐蔭中学校の科学部顧問、藤木郁久教諭に依頼し、出前授業が実現しました。
授業は水ロケット製作と打ち上げの2回に分けて実施。製作では、藤木教諭が水ロケットの理論や作り方を説明しました。児童たちがロケットの先端に当たるノーズコーンや、羽の部分の取り付けなどに掛かる一方、「さらに飛距離が出るように」と、科学部員21人も参加し、マンツーマンでサポート。部長の飛田喜紀くんは、「小学生でも分かりやすいように、難しい専門用語を使わずに手助けするなど心掛けました」と話しました。打ち上げは校庭で。児童たちはロケットに水を入れ、ランチャー(発射台)に設置。空気を注入して、合図とともに発射レバーを押すと、水しぶきを上げながらロケットが飛び出し、クラス中から大きな歓声が沸き上がりました。
児童の一人、池田壮佑くんは、「発射するとき、水がワッと出て迫力があって面白かった。ロケットが真っすぐに飛んでよかった」と、笑顔で感想を述べました。打ち上げは全員が2回ずつ行い、72メートルもの飛距離を記録したロケットも。
阪田教諭は、「中学生とコミュニケーションを取りながら、工夫して製作に取り組めたこと、また、自分の作品を発射する実体験は、児童にとっていい経験になったのでは」と話します。