対象事業者であるか確認して相談を
知っておきたいイマドキの住宅キーワード。今回は、「地域型住宅グリーン化事業」です。6月27日号の「長期優良住宅」、7月4日号の「ZEH(ネット・ゼロ・エネルギーハウス)」で、紹介しきれなかった補助金制度について補足します。
国土交通省の「地域型住宅グリーン化事業」は、地域における木造住宅の生産体制の強化、環境負荷の低減などを図るため、省エネルギー性能や耐久性などに優れた木造住宅・木造建築物の整備を支援。補助金を交付しています。
その上限額は、①⻑寿命型(⻑期優良住宅・木造、新築)110万円②高度省エネ型(認定低炭素住宅または性能向上計画認定住宅・木造、新築)110万円③ゼロ・エネルギー住宅型(ゼロ・エネルギー住宅・木造、新築および改修)140万円。施工事業者の施工経験によって①②は100万円、③は125万円に。さらに、地域材の使用で20万円、キッチン、浴室、トイレまたは玄関のうち2つ以上を住宅内に複数箇所設置すると30万円を上限に加算されます。
ただし、補助金を申請できるのは、国交省の採択通知を受けた事業グループ(地域の木材関連事業者、流通事業者、建築士事務所、中小工務店などで構成)に限られ、補助金は、建築主ではなく、事業グループに交付されるのが同事業のポイント。「たいていの事業者は、申請手続きの手数料を除いた金額を施主に還元しています。マイホームの話が現実的になり、長期優良住宅やZEHに関心がある人は、『地域型住宅グリーン化事業』の対象事業者であるかどうかも住宅会社を決める判断基準の一つだと思います。同事業は、中小住宅生産者の省エネ技術の向上、地域経済の活性化といった狙いもあるため、大手ハウスメーカーは対象外です」と、建築関係者は話します。
補助金は、年度予算に到達すると終了、公募期間が設けられていて、申請後、審査もあります。さらに、環境省や経済産業省のZHEの補助金制度と併用することもできません。
地域型住宅グリーン化事業
補助金額
①長寿命型(長期優良住宅)110万円
②高度省エネ型(認定低炭素住宅または性能向上計画認定住宅)110万円
③ゼロ・エネルギー住宅型(ゼロ・エネルギー住宅) 140万円
施工事業者の施工経験によって①②は上限100万円、③は125万円。①~③共通で、地域材加算20万円、三世代同居対応加算30万円。
※省エネ改修型、優良建築物型にも補助金交付、詳細は国土交通省地域型住宅グリーン化事業のホームページ(http://chiiki-grn.jp/)参照
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