発酵食品でパワーチャージ

リビング和歌山8月3日号「発酵食品でハワーチャーシ」

8月5日は発酵の日。夏バテ防止にも、発酵食品でパワーをチャージ! リビングカルチャー倶楽部(くらぶ)講師のYUKIさんに、その魅力や取り入れ方のアドバイスをもらいました。味噌づくりや甘酒の1日講座も企画。“発酵”をテーマにした飲食店も紹介します。

おいしさも栄養価もアップ
教えて! そのパワーの秘密

 チーズやヨーグルト、納豆、ぬか漬け、味噌(みそ)にしょう油…。発酵食品と聞いて、思い浮かべる食べ物は? 8月5日は“発酵の日”。発酵食品の特徴や良さを知って、もっと食生活に取り入れませんか。

「発酵とは、微生物の働きにより食品が人の体にとって良いものに変化すること」と、発酵について教えてくれるのは、リビングカルチャー倶楽部の講師で、「発酵インナー美人アドバイザー」の資格を持つYUKIさんです(写真)。

講師・YUKIさん

講師・YUKIさん
リビングカルチャー倶楽部講師。「女性のための骨盤底筋トレーニングヨガ with iriestyle(ウイズ・アイリースタイル)」開講中。ヨガを通して“体の中からも健康に”と発酵に興味を持ち、「発酵インナー美人アドバイザー」の資格を取得。味噌やしょう油づくり、甘酒レシピのワークショップを各地で実施

「微生物とは、麹(こうじ)菌や酵母菌、乳酸菌、酢酸菌、納豆菌など。日本では麹菌がなじみ深いですね。日本の国花が桜、国鳥はキジと象徴されているように、実は、“国菌(こっきん)”も定められていて、それが麹菌なんです」とYUKIさん。麹菌は、日本の食文化を育んできた味噌やしょう油、かつお節、酒などを作るのに使われ、これらは日本の伝統的な発酵食品。「麹菌は、古くから受け継がれてきた日本特有の発酵菌です」

この麹菌を例に、発酵が体にもたらす“良さ”は何か、YUKIさんに解説してもらいました。

麹菌を米や麦、大豆などに培養させた“麹”を用いて発酵食品は作られます。麹には酵素がたくさん含まれ、中でも、たんぱく質をアミノ酸に分解する「プロテアーゼ」、でんぷん質をブドウ糖に分解する「アミラーゼ」、脂肪を分解する「リパーゼ」が豊富。「これらは3大消化酵素で、食べ物が消化されやすい状態になり、栄養の吸収率が高まります。アミノ酸が食べ物のおいしさを引き出し、ブドウ糖の自然な甘みが生まれ、麹にはビタミン類や腸内環境を整える善玉菌も多く含まれています。よく知られているように、発酵することで保存性もアップしますね」と、発酵食品の魅力を話すYUKIさん。

例えば、塩麹がよく肉料理に使われるのは、麹が素材をやわらかくし、うまみもぐっと上がるから。また、米麹の甘酒は、栄養たっぷりの麹をそのまま体に取り入れることができ“飲む点滴”といわれるほど。
その他にも、発酵食品はさまざま(左記参照)。そのまま食べたり、調味料に使ったり。YUKIさんにアイデアをもらったので、ぜひ参考にしてください(下記参照)。

発酵食品の例
味噌、しょう油、酢、みりん、かつお節、甘酒、納豆、チーズ、ヨーグルト、乳酸菌飲料、塩辛、アンチョビ、ぬか漬け、ピクルス、キムチ、パン、チョコレート、日本酒、焼酎、ビール、ワイン、ウイスキー

夏の発酵キッチン
お家でカンタンレシピ

肉がやわらかく
「豚肉の塩麹漬け」

 肉がやわらかく「豚肉の塩麹漬け」

【材料】豚バラ肉(好きな量で)、塩麹適量、油適量

①豚肉に塩麹をからめて10分ほど置く
②フライパンに油を入れ、①を炒める。塩味がついているので、調味は好みで(焦げやすいので火加減に注意)

お酒のおつまみにも
「アボカドの味噌漬け」

お酒のおつまみにも「アボカドの味噌漬け」

【材料】アボカド(1個)、味噌(大さじ4)、みりん(大さじ4)、しょう油(小さじ2)

①アボカドを1cm幅にカット
②保存袋に味噌とみりん、しょう油を入れて混ぜ合わせ、①を入れて全体になじませて冷蔵庫で1晩寝かせる(食べるときは味噌を取る)

季節の果物で
「甘酒スムージー」

季節の果物で「甘酒スムージー」

【材料】甘酒適量、キウイ1個

①皮をむいたキウイと甘酒をミキサーに入れてまぜる
※甘酒にはビタミンB群や葉酸、オリゴ糖、アミノ酸、食物繊維の他、多量のブドウ糖が含まれています

野菜や魚、お肉にも
「はちみつ味噌」

野菜や魚、お肉にも「はちみつ味噌」

【材料】味噌(100g)、はちみつ(50g)、土ショウガ(5g)、白すりごま(大さじ1/2)、好みでおろしニンニク

①土ショウガの皮をむいてすりおろし、材料を全て混ぜ合わせる
※好みの野菜や魚・肉料理に使えます

参加者募集
発酵ワークショップ

 “発酵”をもっと身近に。発酵インナー美人アドバイザーYUKIさんを迎えた、リビング特別1日講座を企画しました。

●8月31日(土) 午前10時半〜11時半
手作り「甘酒づくり」教室

 手作り「甘酒づくり」教室

自宅で作る甘酒は好みのかたさにできます。写真は水分が少なめの“食べる甘酒”


“飲む点滴”といわれるほど栄養価が高い甘酒。お酒を一切使わない、麹だけで作る甘酒で、そのまま飲むだけじゃなく、いろいろな料理に使えるレシピを伝授。講座で一品作ってみます。持ち帰り用の麹付きの講座で、炊飯器を使った甘酒の作り方を教えてもらい、自宅で甘酒づくりができます。葉酸が多く含まれるので妊婦さんにもおすすめ。

【受講料】4500円(材料費込み)

●9月7日(土) 午後1時〜2時半
手作り「お味噌づくり」教室

手作り「お味噌づくり」教室

写真は金時豆(左)と ひよこ豆の手づくり味噌(醸成中)


“難しそう”“手間がかかりそう”と、ハードルの高い味噌づくりですが、豆はゆがいたものを用意してくれるので、講座では豆をつぶして麹を混ぜ、仕込むだけ。その後の扱い方も簡単にできる味噌づくりの講座です。大豆・黒大豆・ひよこ豆・金時豆・小豆の5種類から好みの豆を、さらに米麹か麦麹かを選んで約2kgの味噌を手作りします。

【受講料】5500円(材料費込み)
※味噌出来上がり分量2.2〜2.5kg

会場 リビングカルチャー倶楽部フォルテ教室
(和歌山市本町2-1フォルテワジマ4階)
定員 各講座8人(最少催行人員3人)
申し込み方法  電話で下記のフォルテ教室まで。
定員になり次第締め切りとなります
申し込み・問い合わせ 073(421)4411
フォルテ教室(祝日除く月~土曜午前10時~午後6時半)

 発酵カフェ&お食事どころ

三木町発酵ビルヂング

 同じ建物の中に、味噌汁がメインの定食屋「jill」、サンドイッチの「SANDO」、甘酒スタンド「AMAGOTO」の3つのお店。和歌山市役所横でサンドイッチ専門店「SANDOYA」を営んでいた女性オーナーが、発酵醸造士の資格を取得し、“毎日の食事に、もっと手軽に発酵食品を”と3店舗を展開しています。

電話 073(488)8088
住所 和歌山市三木町中ノ丁7
営業時間 午前11時~午後5時
定休日 不定休
HP https://mikimachihakkobuilding.jp/
Instagram @sando310310
jill(ジル)

心もほっこりま~るくなるお味噌汁

ジル定食。定番味噌汁(660円)か、こだわり味噌汁(880円)を選んで、ご飯も白米か玄米を選べます


 北海道産真昆布と鹿児島県枕崎の本枯れ節を引いて取っただしで作った味噌汁がメインの定食屋。味噌汁の深みある味わいが体に染み渡ります。全国各地の味噌を月替わり、具材は日替わり、ご飯やおかずをチョイスします。
SANDO(サンド)

塩麹に漬けたヘレ肉はやわらか~い!

一番人気のカツサンド(880円)。写真はサラダセット(+440円)


 具材や調味料、サイドメニューにスイーツまで、すべてのメニューに発酵を取り入れたサンドイッチ専門店。和歌の浦に移転した「寧暮(ねいぼ)」(元ハリマヤ)で人気の薪(まき)窯で焼いた食パンを、サンドイッチで味わえます。
AMAGOTO(アマゴト)

その日の気分でフレーバーをチョイス

トマトジュースの味わい「KOI」(660円)


おしゃれな甘酒スムージのテイクアウト・スタンド。長時間発酵させた非加熱の甘酒に、野菜や果物をミックス。「甘酒は苦手」と思っている人でも飲みやすく、やさしい味わい(全6種)。jillとSANDOでイートインもOK。

発酵ごはんとおやつ
アブク

夏休みのお昼ご飯の救世主!

上:塩麹漬け唐揚げおべんとう(小)(450円)※おとなサイズ(大)は650円、大と小のセットで100円引き
下:発酵宝箱(1380円)


 唐揚げや鶏そぼろなど、子ども好みのおかずがご飯の上にのった「キッズお弁当」が、夏休みの期間限定で登場(大人サイズもあり)。全てのおかずに、自家製の発酵調味料を使用しています。彩り豊かなおかずをびっしり詰めこんだ「アブク弁当」も人気。
電話 073(488)8437
住所 和歌山市美園町4-59-3
営業時間 モーニング午前9時〜11時(月~金曜)
※ランチはしばらく休み(インスタグラムで確認を)
定休日 土・日曜、祝日
Instagram @abukuhakko

いづもや

昼は発酵定食 夜は発酵酒場

120分飲み放題 付きのコース (5500円)


 元うなぎ屋「いづもや」をリノベーション、地元食材や発酵食材を取り入れたメニューが豊富(1品300円から)。予算に合わせたコース料理は、クリームチーズといぶりがっこ入りの「ポテサラ」、塩麹漬けの「チキン南蛮」など、お酒が進みます。「チキン南蛮定食」(1000円)などお得なランチも。
電話 073(422)0738
住所 和歌山市雑賀町108
営業時間

午前11時~午後11時
(ランチは2時まで、昼飲みは5時まで、フードOS10時、ドリンクOS10時半)

定休日 無休
Instagram @idumoya.nagomi

酵素カフェ colline

たくさんの美味な料理を少しずつ

発酵素 膳 (2200円)


 三段重の紀州漆器のお重を開けると、酵素と発酵調味料などで作られた多彩な料理が少しずつ。一の段には総菜が9種類、ニの段には麹調味料の焼き物、三の段には酵素ご飯などが詰められています。さらに酵素ジュースと、味噌汁も。酵素にこだわった食事が楽しめるカフェです。
電話 080(3117)7115
住所 和歌山市紀三井寺622-1
営業時間 午前11時~午後5時
定休日  月・火曜 
駐車場 あり
Instagram cafecolline2024

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