生活の転機に読んでみたい オトナ女子に効く本
- 2014/10/30
- 大人リビング
子育てが終わり、さあ自分の時間を楽しもう! と思っていても、なんだか心の中に穴が空いてしまったようで…。ひとりの大人の女性として今後、何を考え、どう生きがいを見つけていくのか。その答えを導き出してくれそうな本を、書店の現場から推奨します。
自分を変えたい!
内面からも外見も
「テーマにピッタリなタイトルの本があります」と、宮脇書店和歌山店の星田淳店長は『あたらしい自分になる』を見せてくれました。文筆家である服部みれいが、絶不調だったときに試した体験談を披露しています。
たとえば「部屋の大浄化作戦」。人は環境の影響を受けやすいとの話を聞いた著者は、自分の部屋から不要なものを処分します。その数、約20のゴミ袋。そうしたらなんと、著者は翌朝、便秘が解消されたとか…。
片付けと便秘解消が連動しているかは別にして、「部屋も体内もガラクタだらけの中で暮らしていたんだ」と思ったそうです。無駄がなくなって気持ちがいいことに加え、頭の中まで整理された感じに。「自分は何が好きで、何が必要で、何がしたいのか」がハッキリしたそうです。
星田さんは「具体例がおもしろく、ひきこまれます。自分自身の何かを変えたいと思っている方はぜひ」と話します。
もう1冊、星田さんからは『道をひらく』。題名と、著者が松下幸之助と聞いて「難しい」と思ってしまいがちですが、1つの話題が見開き2ページにまとめられているので、簡単に読破。
「目次を見て、興味を持った言葉のところだけを読んでもOKです」と星田さん。初版は46年前ですが、決して色あせない幸之助さんの語録が心に響きます。
アナログ的な写真で
新たな世界を
ツタヤウエイガーデンパーク和歌山店の岩瀬竜太次長から出された1冊目は『名人』。写真と文章は、全国の街や田舎など至るところでシャッターを切るスナップ写真家の梅佳代です。
見た者を笑いと癒やしの世界に引きこむ独特な写真を撮り続け、歯に衣着せぬ言動が話題になる彼女が、全国の名人に会いに行きました。湯もみ名人、コウノトリ飼育の名人、海女漁の名人、男子新体操の名人など。
日付入りのアナログチックな写真に写る名人は、普段の表情のまま。小学生の日記のような親しみやすい文章で、読む人をほのぼのさせます。
「全国にはいろんな名人がいるんだと興味が沸くし、思わず自分も写真を撮りたくなるのが不思議。これを読むと写真が趣味になるかも」(岩瀬さん)
次の推奨本は、タイトルからしてステキな『恋する日本語』。日本語は恋をするために生まれてきた言語なのだ、と著者の小山薫堂は言い切ります。
「玉響」「赤心」「心掟」「時雨心地」「夕轟」…これらの読みと意味、分かりますか? たまゆら、せきしん、こころおきて、しぐれごごち、ゆうとどろき。意味は、同書で調べてくださいね。
これら美しい日本語と、それにまつわる恋の物語、言葉の意味の説明で構成しています。
岩瀬さんは「美しい日本語を使った甘く切ない恋心がつづられています。これを読めば、もう一度恋をしたくなるかもしれませんね」と話します。
見かけ倒しの無粋な横文字は封印して、日本語の美しさを知り、使ってみましょう。大人の女性らしく…。
あたらしい自分になる
服部みれい/1404円(アスペクト)
ここがポイント!
- 最近不調やね…というときに
- 体験談を読むと自分もやろうという気に
- 横書きスタイル、ゆるいイラストに“まったり”
道をひらく
松下幸之助/940円(PHP)
ここがポイント!
- 46年間も売れ続ける松下幸之助の言葉
- 決してビジネス書ではない読みやすさ
- リバーシブルカバーの裏は女性らしい花柄
名人
梅 佳代/2916円(静山社)
ここがポイント!
- 全国の名人さんから元気をもらおう
- 小学生の日記のような文章が読みやすい
- 味のあるスナップ写真に“ほっこり”
恋する日本語
小山薫堂/535円(幻冬舎文庫)
ここがポイント!
- きれいな日本語を知るのが大人のたしなみ
- 言葉の意味あいと挿絵に癒やされる
- 日本語にちなんだラブストーリーにキュン
【取材協力】
●宮脇書店和歌山店
住所 | 和歌山市広瀬中ノ丁2ノ97 |
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電話 | 073(422)2151 |
●ツタヤウエイ ガーデンパーク和歌山店
住所 | 和歌山市松江向鵜ノ島1469ノ1 |
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電話 | 073(480)5900 |