生き物を身近に感じる暮らし② 庭やベランダで楽しむ ビオトープガーデンに挑戦してみよう

まずは手軽にできる水鉢から始めて

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自宅のベランダや屋上、庭などに生きものを呼ぶ「ビオトープガーデン」。第2回目はいよいよ実践編です。

今回も教えてくれるのは、和歌山大学システム工学部の養父志乃夫(やぶしのぶ)教授。「大切なのはペットのように餌(え)付けをしないこと。食物連鎖が豊かに行われ、多数の“生きもの”が生息できるよう心掛けましょう」とアドバイス。

食物連鎖の生態系を作るためには①生け垣など周辺の植栽②果樹を含む菜園③花壇④小さな林⑤草地⑥中小の水辺⑦たい肥場や石積み―と7つの環境をつくるのがポイント。全て準備できない場合は、水辺だけでも準備することをおすすめ。市販の水鉢やプランターを使うと、初心者でも簡単に庭やベランダなどにつくれます。

まずは、手軽な水鉢で挑戦してみましょう。

水鉢の中に土や砂利を少し入れ、土の塊は手でほぐしてください。その上にショウブやハスなどの水辺で生育する苗を置き、植物の間を埋めるように土を足します。エビモやカボンバなどの水草を入れるなど、日陰や生きもののすみかもつくるのも忘れずに。上から水をそっと流し込み、できれば1週間程そのまま置いて、水質を安定させます。水が濁るようなら、水をあふれさせて、少しずつ入れ替えます。その後、メダカやタニシを入れます。

水鉢の中は微生物がいっぱい。メダカは微生物を食べ、植物はメダカの排泄物を栄養に育ち、光合成によって水中に酸素をもたらします。タニシは鉢内に付いた藻を食べて掃除してくれ、蒸発した水は、雨によって元に戻ります。さらに、鳥が水を飲みにきたり、トンボが卵を産んだりして、その土地に合った生態系が生まれてきます。

養父教授は「無理せず、楽しんで、できることから始めるのが長く続けるこつ」と話しています。

今夏、親子で挑戦してみてはいかがでしょう。

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