家族みんなで高める省エネへの意識
食料品や日用品の相次ぐ値上げが家計を直撃。これから本格的な冬を迎え、光熱費がかさむのにも頭を悩ませます。
省エネの家について考えるシリーズ4回目は、家庭内エネルギー管理システム「HEMS」について、大和ハウス工業和歌山支店(和歌山市新中島)住宅営業所の佐々木健晴さんに聞きました。
「HEMSはホーム・エネルギー・マネジメント・システムの略で、住まいの電気量を管理するシステムです」と佐々木さんは解説します。「太陽光発電や蓄電池、家電などの電気製品とリンクさせた専用端末のモニター上で、発電や売電、使った電気の量など、家中のエネルギー状況が一目で確認できます」。エネルギー量が数値で表示されるほか、どの時間帯に、どの部屋で、どれぐらいの電気が消費されているかも分かります。
「HEMSの一番の特徴は、“エネルギーの見える化”です。そのため、効率的な省エネが可能です」と、佐々木さんは話します。「ガスや水道の使用状況を確認できるシステムもあり、家計の節約意識がさらに高められます」とも。
また、IoTやAIの機能にも対応します。「照明やエアコン、シャッターなど各機器に連携したら、専用端末で一括制御できます。スマートフォンに専用アプリをダウンロードすれば、遠隔コントロールも可能です」と佐々木さん。
電気の消し忘れや鍵の締め忘れも外出先から操作ができて、帰宅後の時間に合わせたお風呂のお湯はりも出掛け先から行えます。仕事や育児で忙しい毎日を送る共働き世代にとって、時間の節約にもつながるのはうれしいですね。
HEMSを導入するには、専用の住宅分電盤と専用端末、HEMSに対応する電化製品等が必要です。初期費用がネックになりますが、長期的に見ればエネルギー消費コストが低減できます。エネルギーを賢く管理するHEMSを活用すれば、家計にもやさしい暮らしを送ることができそうですね。
関連キーワード